日程 |
2002年1月3日(木)〜4日(金) |
メンバー |
(登研)松沢郁夫、三羽忠嗣 |
記録 |
(登研)松沢郁夫 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
登研 松沢です。
正月は中ア・小野川正股沢(敗退)と奇美世の滝に行ってきました。
以下、簡単な報告です。
メンバー : 松沢郁夫・三羽忠嗣(登研)
記 録 :
12月30日 4:00AM・大原交差点発。
長野県に入る頃から雪が降り出す。
木曽谷に入ると完全な雪。
この雪で正股沢に突っ込むのは気分が悪いので、入渓を
見合わせる事にする。
ベースを芦島キャンプ場の少し先の、小野川林道の車止
めの鎖場の手前に決め、空身で正股沢出合の確認と奇美
世の滝の偵察に行く。
奇美世の滝は写真でみた通り、高さ80m・幅80mの氷の
大伽藍だった。本流は下部中央に水流が見え、幅2m程
岩が露出して黒々としているが、両脇は何とか登れそう。
2人でルート取りを確認し、ベース戻る。
31日 晴れ。全然寒くない。正股沢出会いからラッセルが始まる。
普段の正月 ならゴーロ伝いに遡行できる筈だが、雪が多
すぎるのと、踏み抜きが怖くて両岸を縫うように進む。F1手前
でラッセルは腿までの深さとなる。F1は単なる「雪の坂道」と
化していて、しかも釜が深い。中央部からはゴーゴーと水流
の音が聞こえる。(薄い氷の上に雪が乗っている状態)
@雪がしまっておらず、この気温だと雪崩が怖い。
AF1がこんな状態では、上部の滝も氷結の見込みは薄い。
その場合は困難な高巻きを要求される。
Bこの積雪量では、予定通りに稜線には出られない。
と判断し、引き返す事にする。
1月1日 高曇り。全然寒くない。奇美世の滝を目指す。ベースから2時間
で到着。一昨日見た時より中央の水流部が広がってしまった感
じがする。当初考えていた右のラインは取り付きが釜となって
いて不可。左のラインを松沢リード。出だしはそこそこの厚みだ
が次第に氷は薄くなっていき、部分的には2-3cmになり、バイ
ルを当てただけで剥がれてしまい、水流が顔を出す。落ち口手
前はまったく氷が無く、生きた心地がしない。45m伸ばした所
で、壁に張りついた氷にスクリュー2本でビレー。(45m・W+・
スクリュー7本)
2P目は三羽リード。ビレー点から5mトラバースして取り付く。
1P目と違い完全氷結しているのだが、とにかく硬い。三羽もプ
ロテクションのセットに苦労している。氷質も殆ど縦スカで、まと
もにバイルが決まる部分がない。多分、風の通り道なのだろう。
この頃から、急に北西風が吹き出し一気に寒くなり、冬型の到
来を感じる。(35m・X−・スクリュー5本)
(9:00登攀開始・12:00終了)下降は左岸の立木を使用し、懸垂2
2回で基部へ。回収ロープは釜に落ち、スブ濡れとなった。
氷結状態をまとめると、本流1P目は△・2P目は◎・左岸の氷瀑
は○・右岸の氷柱群が○といったところでしょうか。
以 上
★ エリア別山行記録へ戻る ★ INDEXへ戻る