＜山　行　記　録＞

前田です。
恩田さんと唐幕のデビューしてきました。
当初、土日で大凹角とS字の予定でしたが、日曜の天気予報が悪かったので、土
曜日帰りで大凹角にしました。

記録
七倉4:30-取り付き8:40-終了点（右稜の頭）13:40-大町の宿16:40-七倉19:00

金曜夜1:00に七倉に着き、4:00まで車で仮眠し、4:30出発。
車道歩きはやっぱりたるい。自転車がほしくなる。高瀬ダムの手前から小さなケ
ルンがある鉄柵をまたいでカラ沢に下りる。２人も初めてなので、踏跡を探しな
がらカラ沢をつめていく。最初の滝までは沢のすぐとなり（左岸側）の踏跡をお
おむねたどれる。最初の滝は右岸に短いアルミのハシゴ（固定されていないので
すぐ動く）とフィックスロープがあるところを登る。そのあと、虎ロープでへつ
って沢に戻ると、その奥に大きなアルミハシゴが見えるが、そちらには行かず、
対岸（左岸）に渡り、金時の滝の大高巻の踏み跡に入る。フィックスロープに導
かれてカラ沢まで大汗をかきながらの高巻きである。小一時間沢を詰めると、右
岸にワシの滝が現れる。滝のすぐわき（滝の左岸）のフィックスを上がり、更に
沢を少し行くと右へ踏み跡があり、その上に大町の宿がある。噂通りの快適な岩
小屋である。こんなに快適ビバークサイトなら、今晩ここで過ごしたい誘惑にか
られるが、明日が雨予報なので大凹角をやって今日中に下山しなければ行けな
い。少しギアと食料をデポして取り付きへと向かう。

1P前田
前日に雨が降ったようで、岩からは滴がぽたぽた。天気はいいのでそのうち乾く
だろうと期待して登り出す（結局最終ピチをのぞいてすべてビチョビチョでし
た）。やはり雨で出だしのスラブは滑る。凹角になったところでアブミを３ピン
分使う。その内、１ピンは抜けた。その前後がしっかりしているので問題は無
い。

2P恩田
スラブを右上、左上して洞穴テラスまで行く。濡れていて少し悪い。

3P前田
洞穴の左壁から長く垂れ下がったスリング伝いにあがり、その後ボルトラダーの
フェースを上がる。

4P恩田
サボテラスをこえた後、スラブ状のバンドを左上して凹角手前まで行く

5P前田
凹角をトラバースして、リッペを左に回り込み凹角スラブ手前で切る。

6P恩田
凹角スラブを上がり、更にその上へ直登して左にトラバースして大テラスに出
る。この直登はV-くらいある。トポで確認すると、凹角スラブの後、左の小テラ
スに移り左上してから大テラスだった。

7p前田
開けたスラブでどこからでも上れそうだが、適当に登り左の灌木帯に入る。

8p恩田
灌木帯の中の踏跡をたどり、その後笹藪をこえて中央バンドに出る

コンテでチムニー下まで中央バンドをトラバースする。木伝いに下る所が少々悪
い。

9p恩田
リッペを越えてフェースを右上だが、間違えて左端のチムニーに取り付いてしま
う。あまりに難しいので、間違いに気づきクライムダウンして正規ルートに戻
る。フェースの後、ランペを左上する。

10p前田
チムニーの右壁から更に右に回り込んで草付きルンゼを登る。この最終ピッチは
乾いていて快適！！
ルンゼの後、右に10m程トラバースして右稜の頭で登攀終了。

＜感想＞
今回は岩が濡れていて、フリーがかえって悪かった。人工A１は適度な間隔でピ
ンがあり快適。
秋雨の合間の晴れだったせいか、他にパーティはおらず静かなすばらしいクライ
ミングとなりました。