宮崎/大崩山/小積ダキ/中央稜

日程
2001年7月21日(土)
メンバー
(FYK)甲木清涼、蜂谷一彦
記録
(FYK)蜂谷一彦
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


蜂谷@福岡(FYK)と申します。

 7/20(金・祝)〜7/22(日)の3連休は、同じ会の甲木
さんと共に、韓国・ソウルの仁寿峰(インスボン)に行く計画を立
て、航空券も手配していたのですが。。。。
 出発前夜に、ヤフーの天気予報をチェックすると、なんたること
か、3日間とも、雨・雨・雨のマークが。 (T_T)...
(他のサイトの予報では、情報が若干異なり、「曇り一時雨」とか
だった。)

 折角、キャンセル待ちの航空券が取れたというのに、雨じゃぁ、
仁寿峰でのclimbingは不可能。
「行くだけ行って、格安登山グッズを買い漁って観光してお終い、
そんな安易なことで3日間を潰してしまうよりは、国内で1本でも
いいから、登り込んだほうが絶対いい。」ということで、2人とも
意見が一致。

 結局、福岡〜仁川(インチョン)間の航空券代3万8千円を無駄
にしてしまい(=変更不可なので、払い戻しは無し)、手痛い出費
となりましたが、その代わり、宮崎のロングルートを1本、登るこ
とができ、「まぁ〜、良かったのかもな〜」と無理ヤリ自分を納得
させました。
 小積ダキ中央稜に登ったのは、僕は昨年に続いて2度目でしたが、
相変わらずの難しさでした。。。。。進歩がない。情けなか〜。

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<場所> 宮崎/大崩山/小積ダキ中央稜 (V、A1、285m)
<日程> 2001年07月21日(土)
<メンバー> (FYK)甲木清涼さん、蜂谷一彦

7/20(金) 朝10時に、甲木さんとJR瀬高駅で合流。高速
道路を利用せず、R442〜R502〜R326経由で上祝子へ向
かう。三重町の寿屋で食糧購入+ランチタイム。大崩山登山口到着
が15時頃?だったか。道路脇には20台以上の車が停められてい
たので、大崩山荘は満杯だろうと判断、テントを持っていくことに
した。登山口から30分の歩き。山荘は結構空いていたので、中で
泊まることにする。山荘の脇にある水場で喉を潤す。蒸し暑くて、
汗が吹き出て仕方ない。夕方、雨がザーザー降る。岩のコンディシ
ョンが心配。18時すぎに弁当とカップラーメンを喰って、早々と
寝た。


7/21(土) 5時半起床。不要な荷物をデポして、6時頃出発。
 7時15分頃、中央稜の取り付きに到着。7時40分頃、登攀を
開始する。

1P目、蜂谷リード。(40m、フェース、A1)
 ボルトラダーを辿って、せまい凹角状に入り、ハングを右に越え
たところでピッチを区切る。

2P目、甲木さんリード。(30m、フェース、A1)
 アブミの掛け替えが続く。後ろを振り返ると、下ワクのところに
ハイカーがいて、歓声をあげているようだった。

3P目、蜂谷リード。(30m、フェース、A1)
 更にラダーが続き、広くて快適なテラスに達する。高度感も出て
きて気持ちよいが、この頃からガスがかかり、雲行きが怪しくなっ
てくる。

4P目、蜂谷リード。(30m、カンテ、V−)
 テラスから右上バンドを越えて、ブッシュに入る。
 その後は、踏み跡を5分程たどってチムニーの下に至る。
 ここで昼食にする。小雨が2〜3滴ほど落ちてきた。
 どうするか迷ったが、晴れ間が見え隠れしているので、行くだけ
行ってみようということになる。

5P目、蜂谷・空身でリード。(15m、チムニー)
 ここは、スクイズ・チムニーの前段にあるIII+程度のチムニー。
 昨年、ザックを背負って登ったときに、突っ掛かって上手く進め
ず、往生したので、今回はその教訓を活かして、空身でリード。
 チムニー内はノーピンだが、簡単に登れる。チムニーを抜けたと
ころに1本ボルトがあり、そこで確保して荷物を引き上げる。

6P目、蜂谷リード。(20m、スクイズチムニー、V)
 甲木さんが、トップを敬遠されるので、終了点まで僕がリード
することになる。
 「今年こそはフリーで。。。」とか思いつつも、やっぱり難しく、
おまけに空模様が怪しくて、とにかく早く抜けたかったので、恥ず
かしながらA1で登る。

7P目、狭い岩穴をくぐって、「下の窓」へ至る。あともう少し。
 なんとか降らずにもってほしい、と祈るような気分。

8P目、蜂谷リード。(40m、クラック〜凹角、IV+)
 快適なクラックを登る。キャメロットの小さいサイズが重宝する。
 凹角部分の草付きは「モゲそう」で、いやらしい。

9P目、蜂谷リード。(20m、凹角、IV−・A1)
 キャメをセットして前進。上部でアブミのトラバース。ピンクの
残置シュリンゲがかかっていたが、切れると怖い。

10P目、蜂谷リード。(20m、クラック)
 「日本の岩場」では、IVとなっているが、遙かに難しい。キャメ
を慎重にセットして、テストしながらアブミにジワジワと乗る。
 途中の残置ハーケンが真っ二つに折れて、ぶら下がっていた。
 キャメで誤魔化しながら、そろりそろりと前進。(※)
 このピッチで予想以上に時間を喰ってしまったが、なんとか無事に
抜けた。
 小テラスでピッチを区切る。雷がゴロゴロ鳴っている。
 早く金物を外したい。あと1ピッチ、最後のスラブを登って終了
だ。

11P目、蜂谷リード。(20m、スラブ)
 傾斜の緩い易しいスラブを、駆けるようにして登る。
 ふぅ〜、なんとか降らずにもってくれた。ホっとした。
 途中から懸垂で退却したら、もっと時間がかかったと思う。

 右側(北壁側)の踏み跡を辿って小積の頭に出る。
 16時すぎ、登攀終了。甲木さんと固く握手を交わすが、喜ぶのも
そこそこにして、大急ぎで金物を外して、下山に取りかかる。
 梯子が連続する坊主尾根は、惰性で歩き続けた。
 山荘到着が18時頃。甲木さんが山荘に居た方に伺ったところ、
ここでは土砂降りだったという。
 中央稜の登攀中、本降りにならずに大変ラッキーだった。
 デポ品を回収して、林道到着が18時半。


 祝子川温泉「美人の湯」に寄って、疲れをとりほぐす。
 あつくて長い一日でした。
 甲木さん、どうもお疲れさまでした。ありがとうございました。

(※)ACML5162 で黒澤さんが書かれていましたが、
> パイオニアの打ったハーケンはあくまで「前進手段」であり、
>自分が墜落したときのランニングビレイは自分でセットするのが
>基本なのだということ

= 僕も、登っている最中、ちょうど全く同じ様なことを考えて
おりました。(といっても、滝谷とかに比べたら、小積ダキの残
置支点のほうが、はるかにマシな状況ではあると思いますが。。。)

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