稲子岳/南壁/左カンテルート

日程
2001年6月16日(土)
メンバー
(名古屋ASC山岳会)波多野、杉山、龍野
記録
(名古屋ASC山岳会)波多野
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


名古屋ASC山岳会の波多野です。

マイナーな所だと思いますが、北八ヶ岳:稲子岳の
南壁に行ってきたのでレポートします。

<場所>  北八ヶ岳 南壁 左カンテルート
<日程>  2001年6月16日(土)
<メンバー>(名古屋ASC山岳会)波多野、杉山、龍野
<時間>  渋川温泉(発)5時30分〜黒百合ヒュッテ(着)7時20分
        黒百合ヒュッテ(発)〜南壁取付(着)9時5分 南壁登攀開始9時35分〜
        南壁終了点(着)13時55分  南壁終了点(発)14時49分〜
        黒百合ヒュッテ(着)15時30分 黒百合ヒュッテ(発)15時49分〜
        渋川温泉(着)17時13分

中山峠から100メートル(標高)ほど下った辺りに、稲子岳への踏み後が延びている。
踏み後を進み、右に岩壁が見えたところで、岩壁基部をたどりながら南壁の左カンテ
ルート取付まで行く。

1ピッチ目

 左斜め気味に30メートルくらい登る。3級ぐらいのグレードだと思うが、浮石が多いので1グレード
アップしたように感じてしまう。ビレーポイントと思われるテラスでは、腐ったハーケンが1本打って
あるだけなので、本来のビレーポイントなのか疑問に思ったが、ハーケン3本を打ってビレーポイントと
した。

2ピッチ目

 左斜め気味にクラックを登り、くの字状に折り返して凹状のところを登る。ハーケン2本の打ち足しと、
カムでビレーポイントを作る。

3ピッチ目

 2ピッチの途中からルートを外し、左カンテ変則ルートに入り込んだ様だ。4級のクラックを登ること
になる。ビレーポイントは2本のリングボルトがある。

4ピッチ目

 左カンテルートと左カンテ変則ルートとの合流点からは、階段状で2級くらいのところを、右斜めに登
って行くと広いテラスに出る。信頼できるピンは残っていなかったので、リングボルトの打ち足しとカム
で補強する。オールリードの波多野は、落石誘発の気疲れやら、流れの悪いザイルの引張り上げで疲れて
しまった。天狗岳の眺めは良いし、後続も登ってこないので岩ツバメを見ながらのんびりと大休止。

5ピッチ目

 左斜めにトラバースしてから、くの字状に折り返して右斜めに10メートルくらい登る。ピッチを切る
には早すぎると思ったが、良いテラスが有るし、上部は手強そうだったので、ザイルの流れが悪くならな
い内にピッチを切ることにした。

6ピッチ目

 今までカンテらしい登りは一切無かったが、このピッチで初めてカンテに出ることが出来た。「高度感
があって気持ちが良い」と言いたいところだが、未熟者には冷や汗者である。おまけにテラスの2人は「
ぺちゃくちゃ」しゃべっているので腹が立ってきた。自分の心の狭さを実感してしまう。

 終了点は広く平らに成っていてコマクサも沢山植わっていた。(鹿が食べてしまったので、移植してい
るらしい)今までの緊張感をほぐすには良いところである。のんびり出来るところなので、ザックに忍ば
せておいたパック酒で、にわか宴会を始めてしまった。

 南壁は最近登られていない様で、信頼できるピンはほとんど残っていない。ハーケン12本、リングボ
ルト1本を打ち足してきた。この壁は貸し切り状態なので、後続を気にせずマイペースで登れるので楽し
いところである。

★ エリア別山行記録へ戻る ★ INDEXへ戻る