利尻岳/東北稜〜〜西壁中央リッジ〜南稜リッジ〜ローソク第一リッジ〜長浜ダイレクトリッジ

日程
2001年4月28日(土)〜5月2日(水)
メンバー
(札幌登攀倶楽部)安藤、他2名
記録
(札幌登攀倶楽部)安藤
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


 あんどう@札幌登攀倶楽部です。
 久しぶりの投稿になります。

 GWの簡単な山行記録です。

日時:4月28日〜5月2日
メンバー:安藤、他2名
山域:利尻岳
ルート:東北稜〜長浜尾根下降〜大空沢〜西壁中央リッジ〜南稜リッジ〜ローソク第
一リッジ〜長浜ダイレクトリッジ〜北稜下降

4月28日 稚内港(7:00)〜鴛泊港(8:40)〜東北稜取り付き(9:30)〜東北稜三
本槍(15:00)
 前日、22時に札幌を発ち、稚内に着いたのが翌日朝3時。所属している山岳会の
先輩と2人で、安藤宅(実家)で仮眠をとる。利尻に行く時には実家を利用できるの
で便利だ。フェリー乗り場で、帯広から駆けつけたもう一人のメンバーと合流し、残
雪の利尻へと向かう。利尻島鴛泊港からはタクシーで、アクトロマナイ沢林道終点ま
ではいる。毎年この時期には、利尻に入山している他2名が言うには例年に無い雪の
少なさらしい。
 林道終了点よりすぐに、東北稜に取り付き単調なリッジを詰めていく。所々ハイマ
ツ林を通り、ちょとした岩登りの「門」の取り付きからザイルをだす。取り付きには
残地ハーケンが数本とRCCボルトが一本みられる。ランニングはブッシュより取れる。
「門」を通過してからは、快適な雪稜を日本海を背にしながらザイルをのばす。この
日は三本槍の山頂側の広い尾根上で一泊目とする。

4月29日 三本槍(6:00)〜北峰(9:00)〜長浜尾根経由エスケープルンゼ下降〜
大空沢レリーフ(13:00)
 三本槍からは、窓岩手前のキノコと窓岩からのラッペルでザイルをだすだけで、快
適にリッジと雪壁をつめて、お社の頭が覗く北峰に到着。この日は西から風が吹いて
いたので、稜線に出た瞬間強風にあおられる。ここから北稜をしばらく下降して、長
浜尾根へと取り付くのだが、大斜面をトラバースしなければならない。ここは夏道も
通っているところだが、夏でも落石が頻発するところだ。強風に煽られながらも、三
眺山を越えて大空沢へと下りるエスケープルンゼより二股へおりる。二股からの景色
はまるで一の倉出合に初めて立った時に似た感動と震えがあった。非常に攻撃的で近
づきがたく、グローブ雪田が唯一のオアシスの様に輝いていた。二股から10分も下
降すると、レリーフ岩に到着する。この周辺は落石もなくて、快適なテント場だ。

4月30日 レリーフ岩(6:00)〜第一コル(7:10)〜西壁中央リッジ〜グローブ雪
田(11:00)〜南峰リッジ〜南峰(14:00)〜本峰基部(15:00)
 朝1時に起きるとガスっている。3時には出発しようと思っていたが、ガスの中で
は第一コルまでたどり着くのが難しいらしく、晴れ待ちをする。寝たり起きたりして
いる内に結局朝6時出発となる。出発してみると、ガスっているのは谷底だけで、第
一コル付近より上は快晴であった。中央リッジには雪は殆ど付いていなくて、急な藪
こぎにあえぎながら、途中途中のナイフリッジと2ピッチほどの岩場を楽しむ(注意:
藪に比べて楽しいと言うこと)。

 南峰リッジにはグローブ雪田を詰められるだけ詰めてから取り付く。やっぱり藪こ
ぎがメインで、希にナイフリッジと簡単な岩登りが出てくる。南峰からは灌木で西側
にワンピッチラッペルして、本峰へ向かうが、ちょっと悪い岩登りでザイルをだす。
この日は本峰と北峰との間のコルを整地してテント場とるす。テント場の目の前には
ローソク岩が大きく立っていて、最高のロケーションだ。

5月1日 テント場(6:00)〜ローソク第一リッジ取り付き(6:20)〜ローソク岩頂
上(8:20)〜テント場(9:40)〜長浜ダイレクトリッジ(10:00)〜北峰(12:40)〜鴛
泊港(16:20)
 利尻にはローソク岩と名がつく岩が沢山あるが、利尻山頂西側に大きくそびえるロー
ソク岩は誰もが登攀意欲をそそられる。ルートは4ピッチで短いが、藪も残地もなく
て快適な登攀が楽しめた。雪が全く付いていなかったのが残念!その後、長浜稜上部
ダイレクトリッジ取り付きに移動。風が強く、日陰なので氷も少し発達し、草付きも
しっかりと凍っていて、比較的快適。ただ最終ピッチでただの軽石と火山灰層よりな
るボロボロのピッチがある。凍っていなければ、登るのは難しいだろう。下山は本来
ならば、2日の予定だったが意外と早く終わってしまったので、結局1日の内に稚内
へ渡る。

 2,3日と稚内の実家で過ごした後、5,6日は義経岩でフリー三昧でした。

 利尻には未登のリッジがまだまだ沢山あるようです。ただ、遠いんだよね‥‥

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