黒部/丸山中央山稜〜雄山東尾根下降

日程
2001年5月2日(水)〜5月4日(金)
メンバー
(FYK)堀永敏克、福村浩子、野村聡、蜂谷一彦
記録
(FYK)蜂谷一彦
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


<場所> 黒部/丸山中央山稜〜雄山東尾根下降
<日程> 2001年5月2日(水)〜5月4日(金)
<メンバー> (FYK)堀永敏克、福村浩子、野村聡、蜂谷一彦

5/2(水) 曇りのち小雨
 朝5時20分頃、ノム兄が木崎湖にランクルで到着。
 寝ずに福岡から運転してきた割には、いたって元気。
 4人で今後の作戦を検討する。
 当初の予定では、この日から「丸東」(=丸山東壁)に入る計画であ
ったが、(1)白馬主稜の疲れが残っていること、(2)ノム兄が一睡もせ
ずに長距離運転してきたこと、(3)午後から天気が崩れること、等々を
勘案し、「丸東」を諦めて、丸山中央山稜を南峰から登る計画に切り
替え、この日は黒四ダムで幕営することにした。トンネルの中でテント
を張れば、濡れずに済むゾ、という寸法だ。
 午前中は休息+荷分け。「ゆーぷる」で朝風呂。早朝割引きで400
円で入れた。午後から扇沢に移動し、トロリーバスに乗る前にレストラ
ンで腹ごしらえ。「生ビ」で活気づけて、黒四に移動。
 黒四に来るのは10年ぶり。展望台に出て、丸山南峰や雄山東尾根
の様子を観察するも、ガスってきて、全貌は把握出来なかった。
 他にすることもなく、展示室の模型や映写などを見て時間を潰す。
 売店のおみやげの試食品を喰い漁り、トロバスの駅員の許可を得て、
終バスの発着後にテントを張る。
 トイレ前で水も得られる快適なサイト、しかも幕営料はもちろんタダ。
 こんなに素晴らしいテン場はない。

5/3(木) 小雨、時々曇り
 3時半起床、5時出発。ダム脇の雪の斜面を黒部川へまっすぐ下降。
 橋を渡って、下流へ200〜300mくらい歩き、ルンゼを適当に詰めて
支尾根に取り付く。トレースはなく、急登に喘ぎながらスネ〜膝下くらい
のラッセルを4人で交替しながら進む。振り返ると、朝イチでやってきた
観光客が、黒四ダムの展望台に群がっている。
 8時20分、南峰に到着し小休止。
 ここから緩やかな起伏を経て、のっぺりした丸山主峰に8時55分着。
 主峰から、内蔵助峰への登路を注意深く観察する。
 雪崩れた跡があり、嫌な斜面だ。協議の結果、樹林沿いのルートを
取ることにする。丸山主峰から緩やかな斜面を下って御前谷乗越へ。
 そのあと、内蔵助峰への急登が待ちかまえている。雪崩れないよう
に祈りつつ、4人の間隔をあけて、先頭を交替しながら遮二無二前進。
 無事に斜面を切り抜けて、10時40分に内蔵助峰到着。とても緊張
させられた。
 這松を適当にかき分けて、内蔵助乗越へと下る途中、平坦部を見つ
けて、この先適当な幕営地があるかどうか判らなかったので、この日
はここで行動を打ち切る。11時半、テント設営。
 テルモスのお茶を飲み干して一服したのち、コンロをガンガンに炊い
て、濡れた衣類を乾かす。
 融雪以外にすることもなく、自然と「馬鹿っ話」が活発になり、陽気な
ひとときを過ごす。
 人生経験の暴露大会(?)が夕方まで続き、笑い疲れたところで楽し
い夕食の時間。明日の天気予報は、「晴れ」。意気揚々と眠りにつく。
 ノム兄はシュラカバ1枚で、鼾をかいて寝ていた。


5/4(金) 晴れ、夕方から曇り
 3時半起床、5時20分出発。テントの外に出ると、前方に2パーティ
の人影が見えた。内蔵助乗越から急登が続く。
 男女2人組と先頭を交替しながら少しずつ高度を稼ぐ。女性のヘル
メットに「ARIアルパインクラブ」と書かれてあり、御挨拶する。
 実は、僕の大学時代の先輩が、ARIに所属されていたことがあり、
それを申し上げたところ、話が盛り上がった。
 件の先輩は、雷鳥沢で雪訓しているとのこと。なんだぁ、すぐ近くに
居るのかぁ。あいにく、雷鳥沢へは寄らない予定なので、その先輩と
お逢いすることは出来なかったが、お話を伺った限りでは、元気に活
躍されている様子であったので、なによりだった。
 「富士ノ折立」の手前の岩場で少々手こずった。ここは、左側の雪面
から巻いた方がスムーズに進めた。
 富士ノ折立に出て4人で握手。更に進んで、大汝山に9時55分着。
 雄山まで行ったあと、東尾根を降りるか、あるいは室堂へ降りるか
迷ったが、室堂から扇沢に戻ると5千円以上取られるので、東尾根
下降を採用。暑くてかなわず、途中からTシャツ1枚で下降する。
 雷電峰ですれ違ったパーティの方達が苦労して刻んでくれたトレー
スを、ありがたく使わせてもらい、順調に下降することができた。
 ロープウェイの下には、山スキーを楽しむ人達が春の立山を謳歌し
ている。
 黒部湖まで歩き通すつもりだったが、リーダーの「股ズレ」ならびに
各員のモチべー低下により、黒部平からケーブルカーを利用するこ
とにした。黒部平に13時すぎ到着。
 駅舎の内外には、たくさんの観光客がごったがえしていた。
 室堂方面に進む客が多すぎて、順番待ちをあきらめてここから引き
返す人も多かったようだ。窓口では、駅員が客に対して、払い戻しを
勧める光景も見られた。
 14:00すぎのケーブルカーに乗って、黒四ダムに降り立つ。
 ぐるりと一周、歩いてきたルートを目で追った。結局、一度もザイル
を出すこともなく、「歩くだけ」で終わってしまい、少々物足りない面
もあったが、そこそこ楽しめる雪稜ではあった。
 14:30すぎにトロバスの乗り場到着。駅員の不親切な対応により、
30分余計に待たされる。辛抱して順番待ち。15時35分発に乗車、
16時頃、扇沢の駐車場に到着。適当に荷物を積んで、「ゆーぷる」
に直行。湯上がりに生ビール&焼き肉は最高だった。
 休憩室で少しだけ仮眠をとったが、アルコールに強くない僕は、
ジョッキ1杯半で酔っぱらってしまって、情けなくもトイレで戻してしま
った。長時間、僕がトイレから戻ってこなかったので、「ハッチー君、
一体誰にラブコールしてたんだい?」などと尋問されてしまう。
 実情を話しても、なかなか信じてもらえなかった。
 「ゆーぷる」を20時半頃出発。
 豊科ICから高速に入り、交替で運転しながら、翌朝、福岡に戻った。
 P子さんは、「宮崎の岩に行きたい」と余裕の構え。かたや男性陣
は、3人ともヘトヘトであった。いつもながら、P子さんは強い!

 参加者のみなさん、御苦労さまでした。お疲れさまでした。(^.^)/~~~

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