日程 |
2001年4月28日(土)〜30日(月) |
メンバー |
(どんぐり山の会)永井豊、薄田俊治、柳瀬直子 |
記録 |
(どんぐり山の会)薄田俊治 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
薄田俊治@どんぐり山の会です。
連休前半に不帰1峰尾根主稜に行って来たので報告します。
日程 4/28 八方池山莊(リフト終点)8:15ー八方尾根支尾根分岐9:45ー
P2.P3コル14:00−断壁ハング15:00−ビバーク地
(大きなキノコ雪)18:30
4/29 ビバーク地7:30−1峰ピーク13:05〜13:30−唐松岳16:55−
八方尾根支尾根分岐18:15
4/30 八方尾根支尾根分岐7:30−八方温泉駐車場9:30
メンバー 永井 豊@どんぐり(代表)
薄田俊治@どんぐり
柳瀬直子@どんぐり
4:27 柳瀬レガシー号で夜行にて八方温泉駐車場。車の中で寝る。
4/28 天気は無風快晴。昨年の事故以来初めてのバリエーションルートになる
(薄田)。
八方のペンション街を抜けて10分程度でゴンドラ乗り場に到着。ゴンドラ
と2本のリフトを乗り継いで一挙に八方池山莊まで上がる。
私の持っている20年?前のエアリマップではリフトは黒菱平までだったの
でちょっとびっくり。楽だけどここまでリフトが無くても良いのではというの
が山屋の率直な感想。
以前どんぐり在籍の小野さんと「マーモット」の二名と一緒になる。八方尾
根支尾根分岐手前よりトラバースして八方尾根支尾根を下る。途中薄田がクレ
パスにはまるが深さが1.5m程度で大したことはなかった。柳瀬嬢は多少
びっくり。
尾根のほぼ末端で唐松沢側におり、1峰尾根の末端を回り込んで不帰沢を詰
める。雪はまだ締まっており、足首程度までしか沈まない。日焼け止めクリー
ムとリップで完全武装するが日差しが強く日焼けが気になる。二本目?の顕著
なルンゼ(麓に向かって食い込んでいるヤツ)を詰める。このころより雪が緩
みだし、膝くらいまで潜る。
P2.P3間のコルに到着後ザイルを出しスタカットとする。薄田トップで
スタート。難なくP3に到着。P3から雪稜を進むと断壁のスタートの凹角と
なる。記録によると人工7〜8mとあるが、雪が多くほぼ隠れており、最後の
ハング部しか残っていない。(1.5m)古いシュリンゲが残地してあり、そ
れを使えば楽だったものを使わないものだからハングに頭を押さえられて大汗
をかくし、おNEWのゴア合羽ズボンが岩にこすれて傷物になってしまった。
更に、階段状の脆い岩稜に入ってすぐにピッチを切る。
次の急な雪壁は、雪が腐っていてかなり怖い。右手にバイル、左手にスノー
バーのコンビネーションで進むがかなり神経を使う。ラストの柳瀬嬢はピッケ
ルのみなのでステップがあってもかなり苦労していた。真上のブッシュを避
け、左側にブッシュをつかみながらトラバース気味に進むが今回の核心部と言
えるところとでブッシュが無くなると更に怖い。越後の沢での高巻に雰囲気が
似ている。
記録では、ピナクルがあり、スラブ状のホールドの少ない岩場なるものが出
てくるがほとんど雪に埋まっていてわからない。この後雪壁を1P程度登ると
大きなキノコ雪(たぶん前述のピナクル部)の基部に到着。
キノコ雪の左をトラバースして先を見るが雪稜が続きビバークにはむかない
のでキノコ雪基部に戻り本日の作業終了とする。1時間強掛けて整地し、岩と
キノコ雪にアンカーを取り、ツエルトに入ったのが20:00。12時間行動は疲れ
た。
小野さんパーティーは、断壁手前の平坦部でツエルトを張っていた。我々の
所も3人が楽に寝られるスペースが有り、快適だった。天候も下降に向かうせ
いか朝方の冷え込みも今一だった。
4/29 天気:薄曇りから雨
我々が出発準備をしているところに小野さんパーティーが到着し、先行しても
らう。その後雪壁を3P程度登ると断壁は終わり、緩い雪稜となる。
1峰尾根支稜との分岐を過ぎると雪稜、雪壁が交互に現れ尾根が痩せてく
る。このころより更に雲量が増え、雨が心配となる。最後は垂直に近い藪壁で
40m木登りで大汗をかいて1峰ピークに立つ。薄田が取り付きのシュルント
に左足だけをはめ、右足を雪面に残す形で思い切り捻る。恥ずかしいがあまり
の痛さに大声を出す。
その後は一般縦走路となるが2峰北峰〜南峰くらいまでザイルを出す。
唐松の小屋でビールを買うのを楽しみにしていたのに近づいてみると電気
は点いてないし、発電器の音もしない。「やっていない、”ガーン”」
痛めた右足を引きずるように八方尾根支尾根分岐まで降りた。小野さんに借
りたゴアツエルト3人用を小野さんのテントの隣に張り、快適な1夜を過ごし
た。
雨はツエルトを張り終えた頃から降り出した。神のお恵みである。
今回、右膝の負傷があったが全体に天候も良く充実した山行になった。装備
にスノーバー2本(1パーティー2名程度)が有った方がよい。確保と登行に
強い味方になる。
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