日程 |
2001年 4月26日(木)〜27日(金) |
メンバー |
(信州大学学士山岳会)花谷泰広/単独 |
記録 |
(信州大学学士山岳会)花谷泰広 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
花谷@信州大学学士山岳会です。
4月26日、27日で天狗尾根・鹿島槍北壁に行ってきたので報告します。
<日程> 2001年 4月26日(木)〜27日(金)
<場所> 鹿島槍ヶ岳北壁 主稜
<メンバー> 花谷泰広(信州大学学士山岳会) 単独
<行動記録>
4月26日
8:00 大谷原 出発
15:20 天狗の鼻 到着
天狗尾根に取り付くには、渡渉があります。はじめてこの尾根に取り付いたので、普
通はどうやっていくのかはよく分かりませんが、3月はブリッジがあるのでしょう
か?荒沢の出合いの対岸までいって、渡渉。こけなくてよかった。
荒沢を200メートルくらい行ったところで右側の斜面に取り付く。マーキングがし
てあったので、迷わなかった。
尾根に上がるまでほとんど雪はありませんでした。
後はひたすら登るだけですが、クレバスがあちらこちらにあります。特に、第一クー
ロワールはひどかったです。
あと、熊の足跡もありました。一人だったので怖かった。
日ごろのトレーニング不足がたたって、ばてました。
天狗の鼻から北壁主稜の偵察をして、早々と寝る。
4月27日
2:00 起床
3:30 出発
5:00 主稜取り付き
北壁は初めてなのに、前日に下見をしていなかったので迷ってしまった。
最初に下りたルンゼは、カクネ里までもう少しだったのに、岩になっていて下降不可
能。一度登り返して、一本壁によったルンゼに入るとうまくいきました。
壁全体の概念をつかみたかったので、あえてカクネ里まで降りました。
各ルートの状態ですが、
氷のリボン…一応下までつながっています。ただし、氷質は分かりません。
正面ルンゼ…おそらく登攀可能ですが、所々岩が出てます。
中央ルンゼ…氷が半分しかありませんでした。
正面尾根 …黒々してます。
後はよく分かりません。
主稜登攀
大系のルート図通りに進みました。やはり核心は下部の岩場。フリーソロだと力が入
りすぎて疲れましたが、落ち着いていたので何とかなりました。安定したところで次
のムーブを考えていました。残置シュリンゲの誘惑に負けずに登れたので、なかなか
アドレナリンが出ました。
ここを抜けると、あとは快適な雪壁登攀。ダブルアックスがよく効きました。小尾根
の左側のルンゼをつめて主稜上へ。さらに右上して主稜の右側を登りました。空は濃
い青で、最高でした。
なお、主稜ではロープは使いませんでした。
7:00 終了
登り終わったとき、思わず震えてしまいました。初めての経験です。
雪が腐り始めたので、急いで下降。途中2箇所、懸垂下降を交えて下る。アイゼン団
子ができて怖かった。
9:00 天狗の鼻にもどる
10:00 出発
各クーロワールは問題ありませんでした。問題は尾根から外れてブッシュを下降する
場所でした。2回ほど派手に転んで、怖気づいてしまいました。慎重に下降。渡渉し
て大川沢の発電施設につくまで気が抜けませんでした。
13:30 大谷原
やはり4月だと北壁も落ち着いてきます。けど、3月に一人で登るとなると相当根性
がいりそうですね。
<補足>
これから入山をお考えの方へ。
・大川沢の発電施設から荒沢出合いまでは、川の左岸を進みます。雪はしっかりして
いますが、今後どうなるかは不明。ただ、1日でずいぶんクレバスが増えていました。
・渡渉は、荒沢の出合いが一番水流が緩やかでした。
・荒沢のスノーブリッジはまだしっかりしていました。
・天狗尾根は全体的にクレバスが多くなっています。
・北壁の雪はしっかりしていました。
以上です。長くなりました。
花谷 泰広 Hanatani Yasuhiro
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