日程 |
2001年4月9日(月)〜10日(火) |
メンバー |
「平日クライマーズクラブ」 学習院大山岳部OB/棚橋、クライミングファイト/大久保 |
記録 |
(クライミングファイト)大久保 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
鹿島槍ヶ岳/東尾根
<メンバー>「平日クライマーズクラブ」 学習院大山岳部OB/棚橋、クライミングファイト/大久保
<参考日> 2001年4月9日(月)〜10日(火)
<記 録> 大久保
<参考/タイムスケジュール>
3/9(月)
6:00 大谷原出発。
車で前夜発、大谷原にテントを張って仮眠。満月で明るい。
林道そばのネコヤナギがぷくぷくでかわいらしい。春だなぁ。
6:30 東尾根(支尾根)取付(大冷沢左岸の林道を行き、道がS字になった後現れる堰堤辺りに赤布有り)
急登だが、赤布に沿ってまもなく尾根上に出られる。高曇りだったが、ぬけてきて暑い。
平日なので誰もおらず、静かな山旅である。カモシカが斜面の木の陰からこちらをうかがっている。
9時頃から正午まで、荒沢奥壁や北俣本谷でひっきりなしの雪崩ショー。
時々爆音とともにブロックや落石も。あんなのに巻き込まれたらイチコロだなぁ。
昼を過ぎると落ちきったのか、急に静かになる。
9:44 一ノ沢ノ頭着。
ニノ沢ノ頭までの雪のリッジが腐っていて、今にも崩れそうでけっこう悪い。
11:00 ニノ沢ノ頭着。
ここで泊まって、明日、雪の締まっている暗いうちに出発することにする。
風もなく暖かい、平和な時間を過ごす。第一岩峰が一見雪崩の通り道のようになっていて悪そう。
ふと気が付くと、三の沢側の急斜面からカモシカがこちらを見ている。
東尾根上部から足跡が続いているが、いったいどうやって降りてきたのか??
雪崩の音にしばらく立ち木のところで固まっていたが、意を決したように、
無事降りられるのか疑わしい急雪壁を北俣本谷方面に降りていった。
17:00 就寝
3/10(火)
2:00 起床。
3:30 出発。
頭上に続くルートが月によって青銀色に照らし出されてこのうえなく美しい。大町の夜景も見える。
早出は大正解。第一岩峰までのナイフリッジは、荒沢側に雪庇が張り出しているので
三ノ沢側をトラバース気味に行くのだが、雪質は安定していて超快適♪
第一岩峰(というより、この時期はクーロワール)自体も雪が締まっていてロープ不要。
5:00 第二岩峰基部。
新しいテント跡がある。大谷原に練馬ナンバーの白い軽自動車が停めてあったが、彼らか?
ここからは白馬の夜景も見える。ロープを出しているうちに明るくなってくる。
隣の天狗尾根の形状がよく見える。天狗尾根は昨年3月に敗退しているので感激だー♪
岩峰上を雷鳥が舞っている。
棚橋さんリード、彼は核心のチムニーで足を両側に突っ張って難なく越えていったが、
私は左足のアイゼンの爪を突っ張れる場所が見つからず、残置シュリンゲをおもいっきり掴んで、
両膝をついて這い上がる。トホホ。それでも荷物を最小限にしていたため助かった。
50mロープで1ピッチ。チムニーを抜けて少し上がったところによい確保点がある。
6:00 鹿島槍ヶ岳/北峰(2,842m)着。
岩峰を抜けてから頂上までは快適な雪稜。高度感がすごい!
荒沢ノ頭で天狗尾根のトレースが合流してくる。
7:00 南峰(2,889m)着。
両頂上とも、剱・立山方面、槍ヶ岳・穂高方面、白馬方面が見渡せ、大パノラマを心ゆくまで満喫!
8:15 冷池山荘着。
山荘までの稜線は、北俣本谷側に巨大な雪庇が張り出しているので、なるべく雪から頭を出している
木やハイマツの側を歩く。すぐ左に巨大なクレバスが口を開けているところもあり、
いつかここから切れ落ちるのかと思うと、ゾッとする。
立山側の斜面には、まだ白く赤いとさかのある雷鳥がいっぱい。1mくらいそばを通っても逃げない。
8:45 赤岩尾根ジャンクション。
雪崩事故の多いところだが、雪質は安定しているようなのでトラバースして降りていく。
9:30 高千穂平で休憩。
ここからけっこうな急斜面で、腐った雪に足を取られ一苦労。
10:30 二俣出合。
林道で何かに食い散らかされたイノシシを発見。熊か?こんなもの里で見たらギョッとするが、
「こんな人里近くでも、ちゃあんと野生の営みが行われているのだなぁ」とほっとする。
猿軍団にも出会う。昨年の天狗尾根の時も現れて威嚇されたが、今日は友好的な雰囲気。
11:30 大谷原着。大町温泉郷薬師の湯で汗を流す。露天風呂からの山並みに感動。500円。
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