宮崎/比叡山/3峰左方カンテルート

日程
2001年4月1日(日)
メンバー
(FYK)福村浩子、甲木清涼、蜂谷一彦
記録
(FYK)蜂谷一彦
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


 蜂谷一彦@福岡(FYK)と申します。

 4/1(日)、会の仲間と3人で、比叡山の3峰左方カンテ
ルート(V級、185m)に行って来ました。


<場所> 宮崎/比叡山/3峰左方カンテルート

<日程> 2001年04月01日(日)

<メンバー>(FYK)福村浩子さん、甲木清涼さん、蜂谷一彦
(計3名)



 3/31(土)の深夜、比叡山の下の駐車場にて幕営。
 翌朝8時半頃、登攀開始。取付は、千畳敷の下のトンネルを
くぐって、鹿川方面にしばらく進むと右手に水場があり、更に
少し進むと2つ目のトンネルがある。そのトンネル入口の左手
に踏み跡があり、1本目の電柱から約5mほど離れたところに
ハンガーボルトが1本打ってあり、そこが取り付きである。
 このルートは、2月に福村=蜂谷で一度来たが、その時は、
2P目の核心部で情けなくも敗退した経緯があり、「今度こそ
は登るぞ!」と気合いを入れて取りかかる。

1P目: III(〜III+) 30m 蜂谷リード。
 出だしのブッシュを5mほど進み、右上したバンドを登る。
 前回登っているし、ここは割と簡単。ピンが殆どないので、
カムで適当にランニングを取りながら登り、テラスに出てピッ
チを区切る。

2P目: V(〜V+) 40m 蜂谷リード。
 テラスから小カンテを直上すると、カンテの左側の面に
根元から折れ曲がったRCCボルトがある。殆ど抜けかか
っているが、他に支点がとれず、「何も無いよりはマシ」。
 落ちれば簡単に抜けると思うので、絶対にスリップは許さ
れない。緊張しながら、前回の敗退地点である「核心部」に
到着。ここにはRCCボルトがしっかりと打ってある。
 ここは、ハングの切れ目を左斜めに越える。
 まずは前回残置したシュリンゲを回収し、用心のため足下
の細い切株や左手の木の根っこにもシュリンゲを掛ける。
 次いで、核心部のフットホールドになりそうな部分を探し
て数カ所にチョークの粉をつけ、気合いを入れて突入。
 怖かったが、前回よりも傾斜が緩やかに感じられ、何とか
無事に突破できた。上の割れ目にキャメを突っ込み、左上
ランペを伝って核心を抜ける。ホッと一息。
 前回は怯んでしまって、どうしても抜けれなかったが、
躊躇せずに前進すれば、さほど難しくはない。
 続くカンテ状は、割と簡単に登れた。

3P目 IV 40m 甲木さんリード
 「日本の岩場」などのガイドブックには、「40m」と書
かれているが、実際には25〜30mくらいである。
 スラブの中のクラックをぐいぐい登る。ボルトが2本打た
れたテラスでピッチを区切る

4P目 IV 30m 福村さんリード
 スラブからクラックへ続く。名(迷?)クライマーの福村
さんは、安定した登り方でスイスイとリードされていたが、
後続の僕は、「IV」にしては少し難しなぁと感じた。
 松ノ木のテラスでピッチを区切る。
 眼下の「綱の瀬川」のうねりが見下ろせるほどに高度感
が出てきて、絶景が展開している。
 風が冷たくて、寒さを覚えた。

5P目・6P目は、この松ノ木テラスから少し登って左側
のフェースに入らなければいけないのだが、4P目の終了
点が本当にここで良いのかどうか、このときはよく判らな
かった。
 そこで意見が別れ、トップの甲木さんは直上を主張し、
結果、右側のブッシュの中へ進んでいった。
 僕は下から見ていて、あきらかにルートを外れていると
思ったが、トップはガリー手前のカンテ状のところに残置
ハーケンがあるから、こっちで正解だろうと言う。
 そのまま様子をみて更に登ると、ブッシュがうるさくなっ
てきて、ようやくトップも、ルートを間違えたことに気付
いた模様。

 結局、そのまま終了点に出てしまい、6P目のハイライト
である「高度感満点のハンドトラバース」を味わうことは
できなかった。とても残念。
 5P目・6P目の正規ルートを外れてしまったので、また
今度、再トライしようということになった。
 ま、今回は、核心を突破できたことと、残置を回収できた
こと、更にルートや下降路をしっかり把握することが出来た
ので、収穫は充分にあったと言えよう。
 13時すぎ、登攀終了。

 終了点からは、右上に続く踏み跡をたどっていくと、頂上
の部分に極太のワイヤーで巻かれた大岩があり、そこを左手
に曲がって、岩の基部に沿って北面に回りこみ、杉の植林の
中を左手下方に適当に下っていけば、3峰のトンネルから続
く道路に出る。
 道路から振り返って見上げると、3峰の北壁は切り立って
いて、なかなか格好のいい景観だ。
 ここにもルートが開かれおり、いずれは登ってみたいなぁ
と思った。

 福村さん、甲木さん、どうもお疲れさまでした。(^.^)/~~~

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