荒川出会/ブライダルベール

      
日程
2001年2月17日(土)
メンバー
(ARIアルパインクラブ)有持真人、小林竜夫
記録
(ARIアルパインクラブ)有持真人
写真
なし
ルート図
なし

<山 行 記 録>


有持です。

 土曜日に日帰りでブライダルベールをのぼってきましたので、簡単ですが報告
します。

<日程>   2001年2月17日(土)
<場所>   荒川出会/ブライダルベール
<メンバー> ARIアルパインクラブ/有持真人、小林竜夫
<行動>

奈良田(06:00)〜荒川出会(07:50/08:30)〜ブライダルベール取付(09:20/10:00)〜
終了点(15:00/15:10)〜取付(16:00/16:30)〜荒川出会(17:00/17:10)〜奈良田(19:10)

<記録>

 先週に、富士宮山岳会の清さんからブライダルベールの写真をいただいたところ、
完全氷結しているようだったので、日帰りだが登りに行くことにする。

 奈良田に03:30頃に到着、軽く仮眠をする。寝ようとしたら山形ナンバーの白い
車がゲートに鍵がかかっているのを確認して帰っていった。ひょっとしたらクラフト
のメンバーかもしれない。

 さあ、靴を履いて出発しようと靴の袋を開けたところ、なんとスキー兼用靴が入って
いるではないか。この前、スキーに行ったときに入れ替えたままだったらしい。

 この靴でアスファルトの道を往復20kmも歩く訳にもいかないので、しかたなく兼用
靴を背負って、車に積んであった長靴を履いていく事にする。

 南アルプス林道は、しっかり除雪してあり、一部氷結しているところはあるものの、
半分以上はアスファルトがでている。こんな事なら自転車を持ってくれば良かった。

 除雪してあるおかげで、2時間弱で荒川出会に到着した。やっぱり誰も来ていない。

 背負ってきたスキー兼用靴にアイゼンを調整して、靴を履き替えて出発する。

 先週の、清さん達のトレースがかすかに残っているが、多いところで膝ぐらいのラ
ッセルとなった。しかし、兼用靴は足首がほとんど曲がらないので、非常に歩きに
くい。おかげでブライダルベールの取付まで1時間近くかかってしまった。

 肝心なブライダルベールはというと、見事に完全氷結しているではないか。(^^)

 思わず、顔がほころんでしまう。が、VI級がはじめての相棒の小林は、見上げな
がら心配そうに顔を引きつらしている。

1P目(40m) 

 有持がオールリードで早速、登攀開始。氷は、堅すぎず、柔らかすぎず、丁度
いい感じだ。一番難しいところでV級ぐらいだろうか。

 左右の氷柱の真ん中でピッチを切る。左の氷柱も一応つながってはいるが、氷
柱の裏側から見ると、まだ厚みが少なくチョット登る気にはならない。

 右側のVI級の氷柱は、厚みも80センチぐらいはあり、崩壊の心配は全くない。

2P目(50m)

 氷柱の裏側から回り込み、VIの氷柱に取り付く。丁度、気温が上がってきた頃で
結構なシャワークライミングとなってしまった。おかげで、水氷でバイルの刺さりは
いいがシャワーがすごい。

 私はカッパだったので良かったが、小林は、ヤッケだったので全身ずぶぬれだ。

 気温は−4℃程度なので、シャワーが終わった後は、カラビナやスクリューが凍
り付いてしまい。使い物にならない。地道に氷をはがすしかない。

 ザイル一杯で、ピッチを切る。

 フォローの小林も、シャワーには参ったらしく、かなり時間がかかりびしょ濡れに
なって登ってきた。

3P目(50m)

 トポでは、4Pとなっているが、V−級ぐらいの登りで、50mザイルなら3Pで立木
まで届く。

<下降>

 トポでは、右岸の尾根を下降するとあるが、雪が深くラッセルがあるため、50m
懸垂1回でルンゼに降り立って、後は、ルンゼを歩いて取り付きに戻った。

 帰りは、林道歩き2時間で奈良田まで帰った。さすがに長靴で20kmも歩くと、
両足にマメはできるは、膝は痛くなるはで大変だった。 

<注意>

 これから、気温が高くなると思うので、核心部のシャワークライムは避けられな
いと思う。取付の時間を早くするか、完全防水のカッパを着ていった方が無難だ
ろう。

 左の氷柱は登れない事はないだろうが、まだ厚みが少ないので思い切り叩くと
崩壊する恐れがある。

<氷結情報>

 2ルンゼ ○ 氷結はしているが、下部は埋まっている箇所が多い。
 3ルンゼ ○ こちらも、埋まっている箇所や、雪壁になっている箇所が多い。
 アーリースプリング  ○ 完全氷結
 ブライダルベール   ◎ 完全氷結
 名前は忘れましたが、隧道を抜けて山側にある大きな氷瀑(最近登られたやつ)
も完全氷結していました。

 今週は、気温が高くなるので、ブライダルベールを狙っている人がいたら、早
めに行った方がいいでしょう。

 アプローチの林道は、今回の様に、除雪さえしっかりしてあれば、気を付けれ
ば自転車でも行けるでしょう。しかし、アイスバーンもあるので要注意です。

 以上、報告まで。

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