＜山　行　記　録＞

ACMLの皆様、明けましておめでとうございます。
兵庫の門脇です。
年末年始で、前穂北尾根を計画しましたが、１月２日以降の天気が
悪くなるので、４・５のコルから引き返しました。
同時期に入山したパーティーが雪のために動けなくなっているとのニュースを
聞き無事救出されることを祈ります。

１２月３０日、中の湯スタート、雪は少ない。慶応尾根もトレースがついていた。天
候は曇り、８峰の手前でテント設営。
１２月３１日、天気曇り、２日以降の天候が不安のため本日の行けるところで今後の
行動を決定することとする。
雪が少ないために７峰はトラバースする。６峰の登りでロープを出す。（１P）
５・６のコルに一張りテントあり。１１時半なので先を急ぐ。
１２時半、４・５のコルに到着。小雪が舞い出してきた。前穂から奥穂を経由して涸
沢岳西尾根下山予定であるが
２日必要と考えると厳しい。これ以上先を行くのは諦め、早めにテントを設営する。
テント内で天気図を取り協議の結果
明日下山を決める。夜半より風雪が強くなる。

１月１日、２０センチほどの積雪がある。風が強く風雪で目が開けるのが辛い。明日
以降益々天候が悪くなるので下山を決行する。
とりあえずべたべたのFIXで降りる。５峰から６峰の間は体が飛ばされそうなほどの
強風だ。
１１時過ぎ晴れ間が出てくる。風も幾分弱くなる。８峰に１５時３０分やっと一息。
テントはもう少しがんばり樹林帯まで下ろす。

１月２日、夜は星が見えて無風状態であったが、明け方より少し風が出てきた。６時
１５分出発。まだ暗い。
７時ごろになると雪が降り出し風も強くなってきた。７時半慶応尾根取り付き地点ま
で下るが風雪は益々強くなる。稜線の状態が案じられる。
３１日に北尾根を登っていたパーティは我々が知っているだけで５パーティあり、そ
の内１パーティーは３・４のコルでテントが強風で壊れたため我々と同時期に下山。
他のパーティーの安否が心配だ。

我々も判断を躊躇したら取り残されたかもしれないが、年末の有持さんの天候判断を
参考に早めに下山したので無事下山できたと思い感謝しています。
今回は、初期の目的は達成できなかったがよい経験が出来たと思います。