源治郎尾根/中谷ルート・成城大ルート〜チンネ左稜線
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日程 |
2000年8月11日(金)〜15日(火) |
メンバー |
(新潟クライミングクラブ)安藤、片野、竹内、マーチン |
記録 |
(新潟クライミングクラブ)安藤 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
安藤@新潟クライミングクラブです。
お盆の記録です。ちょっと長いです。
メンバーは新潟大学山岳部と新潟クライミングクラブの合成メンバーで望み
ました。
ルート: 剱沢〜源治郎側壁 中谷ルート・成城大ルート継続〜剱本峰〜三の
窓〜チンネ左稜線〜長治郎下降〜剱沢
日程:8月11日〜15日
メンバー:安藤、片野、竹内、マーチン
8月11日 新潟(19:30)〜立山(22:30)
新潟を車で出発。一路高速を使って立山をめざす。立山駅駐車場でテントを
はる。
8月12日 立山(6:40)〜剱沢(12:30)
8日より入山している先発隊が、テント、ガチャ物を持っていってくれてい
るので、恐ろしく荷物が軽く、なんだか不安になる。雷鳥沢には思ったよりも
テントは少ない。別山乗っ越で先発隊と合流し、雪渓や岩場の様子を聞く。先
発隊は天候が悪くて一ルートしか登れなく、やや不満そうである。ちなみにマー
チンは先発隊から後続隊まで通しての参加である。9月にバギラッティを登に
行くためのトレーニングらしい。
剱沢もそれ程テントが多くなく、ガラガラである。とりあえず、安藤、片野、
竹内の3人で中谷ルートの取り付き偵察に向かうが、竹内氏のスニーカーに二
本締め12本アイゼンには驚かされた。やはり足首が痛いらしい。取り付きは
「我々のためか!」と言わんばかりに、何の苦労もなく取り付くことができる。
剱沢への帰りは、雪渓の状態が良いため、30分程で戻ることができた。警
備隊の方には中谷の大岩溝では細心の注意を払うようにアドバイスをいただく。
入山コンパを兼ねて晩ご飯は豪勢にすきやき!学生だけでは、物理的に持っ
てくることはできるが、ザックに詰める前に購入することができないメニュー
である。日本酒も瓶ごと大吟醸「鶴の友」、あと先発隊が置いていった「パッ
ク酒鬼殺し」・・・俺はこれに何度殺されたことか。それを知っている先発隊
の心使いであろう。
8月13 剱沢(5:30)〜中谷取り付き(6:10)〜11:10(源治郎縦走路)
〜成城大取り付き(14:10)〜源治郎縦走路(16:30)〜剱本峰(20:30)
夜中に雨が降っていたが、朝起きると快晴である。取り付きまで朝一で下り
とはありがたいものだね。パーティーの組み合わせは、安藤-片野組、竹内-、
マーチン組でいく。ここは、安藤-片野組の記録です。
1P・・ノーザイル
2P・・安藤トップ。濡れているおかげで、悪いフリーとなる。5本目のハー
ケンで思わずA0してしまいました。残置は豊富で効きは良いみたい。人工ライ
ンはボルト連打で効きも良さそうです。
3P・・片野トップ。残置も豊富でいやらしい所も無く、終了点のテラスも安
定している。
4P・・カンテ沿いをレイバックぎみにサクサク登っていく楽しいスラブピッ
チ。ビレイポイント前の、ちょっとかぶり気味を越える所が核心と思われるが、
ホールドがでかいので、思い切って越えられる。残置だらけだが、終了点はリ
ングボルト2本。
5P・・スラブのトラバースでクライムダウンが悪い。出だし10m位が核心
だろうか?スタンス、ホールドも小さいが、フリクションが良いので慣れてい
れば問題ない。ピッチの後半は残置が少ないです。終了点はハーケンがやたら
と打ってある所。
6P・・ルート左のスラブピッチを行く。残置は多いが、ややフリクションが
悪い。ピッチ最後は正規ルートのルンゼにはいるが、非常に脆く残置が無し。
キャメ0.75、1を使う。
7P・・問題の大岩溝。ルート左には人工ラインがハッキリと見えるが、あえ
て真ん中を行く。人工ラインと別れると、ほとんど残置はなく、あってもボロ
ボロで効いていない。浮き石だらけで、2mを越えるきわどい浮き石も見られ
る。ルンゼを詰めるチョックストーンをジグザグに登っていくので、ザイルを
浮き石に引っかけないように、かなりの量のテープスリングを使う。キャメと
エイリアンが結構使えます。終了点が見当たらないので、8Pを少し登りナイ
フブレードとキャメで作る。数年前の大崩壊以前は登ったことがないので、ど
れ位悪くなっているのかは解らないが、やばいピッチです。
8P・・ルンゼを蓋をする、チョックストーン下をくぐって右岸リッジにでる
が、片野さんが間違え9P目途中まで登る。岩溝の底が深くに見える気持ち悪
いピッチ。奥底に破砕帯が見え、このルートが大きな断層沿いにあることがよ
くわかる。残置はリングボルトが沢山ある。
9P・・簡単なスラブ。最後は木登りとなり終了。後はかすかな踏み後をたどっ
て源治郎縦走路と中央バンドへの踏み後との分岐にでる。が、このはい松こぎ
が慣れていないと辛いらしい。片野さんへばる。コツを知っていると楽なのだ
が・・・源治郎縦走路で40分位休む。
中央バンドをたどり、成城大ルートへ向かうが、なんと取り付きを間違えて
しまう。4年前に登ったことがあるが、どうして間違えたのだろう・・・正規
ルートの取り付き手前のルンゼを登ってしまい、残置の少なさで間違えに気が
付く。これで2時間ほどのタイムロスを食らう。
正規ルートにもどり、ロスしたタイムを取り戻すべく、急いで登る。
1P、2P・・・安藤トップでまとめて登る。ちょっと登ると、4年前の記憶
を取り戻し、猛スピードで駆け上がる。50mザイルならば問題ないが、ラン
ニングをとりすぎると、足りなくなるかも知れない。結構ぎりぎりです。
3P・・・片野トップ。ビレイポイント左の凹角左を登り、安定したビレイポ
イントへ。20mも無いが、残置は豊富で岩も硬くて快適。
4P・・・先行パーティーが居るので10分程休憩。テラスが安定してるので、
靴を抜いでリラックスモードで昼飯。先行パーティーのトップが5P目を登り
始めたのを確認してから登攀再開。出だしはピンが無いが、その後はあまい残
置が豊富。一回目のトラバースから、左上するところが核心かな?ホールドは
でかいが(アンダー)、スタンスが小さい。2つ目の核心は若干のカンテをト
ラバースで越えるところかな。スタンスはでかいが、ホールドは小さい。その
後クラックを登ってビレイポイント。
5P・・・ピッチグレード5級と言う数字にのまれてしまったのか片野さんが
「こんなのいけんから、安藤君変わってくれ」という。この言葉に安藤が切れ
て、無理矢理行かせる。結局あっさり登ってしまう。
6P・・・10mほどはい松をこいで終了。先行していたパーティーや名古屋
大ルートを登って来たパーティーが休憩していた。
左側のルンゼを登り縦走路へ。一峰と二峰のコルで休んでいた、竹内・マー
チン組(中谷ルートのみ)と合流。「やっぱり本峰踏まないと」と言うことで
ピークでビバーク。本当ならば三の窓までの予定だった。
8月14日 本峰(6:00)〜三の窓(7:30)〜撤退(15:00)〜22:30(剱
沢)
美しい雲海が広がる中、取り合えす三の窓を目指す。池ノ谷乗っ越で雨が降っ
てくる問題なく三の窓へ着くが、ゴミがすごいところだ。チンネを見渡すと、
左稜線にはものすごい人が、取り付いていて各ピッチに人が林立してしる。こ
の日はメンバーを組み替え、片野・竹内組、安藤・マーチン組で登る。
片野・竹内組はすぐに左稜線への取り付きへと向かった。安藤・マーチン組
は雨が上がるまで、10頃まで三の窓でダラダラ。本当ならば、R4に行く予定
だったが、安藤はhクラックに行きたいなぁ〜・・マーチンは濡れたルンゼ、
クラックは嫌だと言う・・・左カンテは先発隊で登っているので、結局左稜線
を登る。
あっという間に4ピッチ先で詰まっていた、片野組に追いついてしまう。途
中残置ロックスを回収した安藤は満足。T5には5パーティーの待ち組。核心に
は蝉がとまる。15時頃、雨も降ってきたので「撤収しましょう」と言う安藤
の声に、何故か他のパーティーも撤収始めるのが面白い。三の窓で新潟山岳会
のテントにお邪魔し、温かいコーヒーをいただく。温かい物はげんきがでます
ね。池ノ谷ガリーを詰めて、切れ切れの長治郎雪渓を下る。膝の悪い竹内氏に
はこの下りはきつい。結局先行した片野・マーチンよりも一時間遅れて剱沢に
安藤・竹内組到着。
8月15日 剱沢〜室堂〜立山〜新潟
本峰が雲隠れするなか、剱沢を出発。トレーニングのために、多めに荷物を
背負って室堂へ向かう。室堂で計量すると36キロあった。ん〜まだまだ!
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