日程 |
2000年8月11日(金)〜13日(日) |
メンバー |
(岳樺クラブ)杉、Nobさん49歳、クニさん43歳、Oさん45歳、杉47歳 |
記録 |
(岳樺クラブ)杉 |
写真 |
なし |
ルート図 |
なし |
<山 行 記 録>
こんばんは、杉@岳樺クラブです。
12日に前穂北尾根を登ってきたので、レポートします。
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1概要
岳樺クラブの友人達とお盆休みに穂高のクラシックルートを計画した。12日に
北穂の東稜、13日は滝谷のドーム中央稜を狙って出かけた。11日夜の台風接近
のニュースで13日には下山することに決め、12日は目的地を前穂北尾根を経由
岳沢下降に変更した。充実のバリエーションクライミングを楽しんできた。
2記録
<日時>8月11日(金)〜13日(日)
<メンバー> Nobさん49歳、クニさん43歳、Oさん45歳、杉47歳
<山域>北アルプス南部 穂高
<参考>山と渓谷社刊アルペンガイド(上高地、槍、穂高)、他
<日程><天候>
11日<晴れ>12時20分時韮崎出発、14時10分沢駐車場、
14時40分上高地、17時30分横尾山荘(泊)
12日<晴れ>4時30分出発、7時涸沢、8時50分56のコル、
9時50分45のコル、11時34のコル、14時35分前穂山頂、
15時15分前穂下山、17時35分岳沢ヒュッテ(泊)
13日<晴れのち曇り>6時30分下山、8時上高地、8時30分沢渡駐車場、
乗鞍高原をドライブ、11時小渕沢(温泉、昼食)、13時韮崎戻り
3詳細
11日昼、韮崎駅に友人達を迎え、車で沢渡に向かう。入山が半日ずれているの
で、道路、タクシーも混まずに2時間30分で上高地に到着した。この日は横尾山
荘に宿泊。風呂に入り、生ビールで乾杯。一部屋で4人、ラッキーだった。
TVの天気予報で台風情報を見たら、どうやら13日は直撃されそうである。
今回のメインは13日の滝谷であるが最悪の場合は、山に閉じ込められる恐れもあ
るので、12日に下山できるエリアとして、前穂の北尾根に予定を変更した。
12日3時45分起床、4時30分出発。今日は天気がよさそうである。
7時に涸沢に到着。涸沢ヒュッテの左のガレ場を上がり、雪渓に降り立つ。5,6
のコルまでノーアイゼンでいけるかどうかが心配だったが、夏道が出ていることを
確認でき、一同ほっとする。
前穂北尾根は今回リーダーの自分も皆も未経験である。しかし日頃ザイルを結ん
でいる仲間との登攀であり不安はない。
8時50分5,6のコルに到着、ハーネスを装着。5峰はガイドブックにあるよ
うに普通の岩稜である。はるか左下には奥又白池、右下には涸沢、正面には霧の中
から奥穂から北穂のスカイラインが見える。青空を背景にしてすばらしい景色。
4峰の登攀は難しい。ガイドブックによれば涸沢側を巻くとあり、踏み跡もある
がグズグズのトラバースがいやらしい。ザイルを出すほどではないが、長さ数mの
危険個所がいくつかあるし、岩が脆くて落石に注意を要した。過去には大島亮吉が
この4峰から涸沢に転落して亡くなっている。(山と渓谷社アルパインルート集)
11時に3,4のコルに到着。ここから3峰へのクライミングである。オーダー
は私がリード、1本の9mmに女性のOさんをミッテル、Nobさん。もう1本に、
クニさんがトップのビレーとフォロー。この順番で3ピッチを行くことにした。
コルから15mほど上がった場所が最初のビレーポイントである。ここから1ピ
ッチ目は奥又白側にトラバース気味に上がっていく。残地ハーケンがルートを示す
ので、わかりやすいし、岩質も安定していて快調である。足元は奥又白側にスッパ
リ切れ落ちていて高度感たっぷりの登攀を楽しめる。
9mmダブルの流れが悪くなる頃、適当なテラスを見つけた。残地ハーケン2本で
は不安なので、キャメロットを3箇所セットして、ビレー解除のコール。
2番手のOさんは初本チャンである。当初の計画で滝谷に行く場合、彼女は我々
と別れて一般道を下る予定だった。しかしフリーもやるらしいし、沢登りも経験豊
富なので、同行することにした。Nobさんの的確なアドバイスのおかげで見事ク
リアーできた。
2ピッチめはすぐ上の狭いチムニ-を登ったが、ルートをミスしたらしくて右側
にトラバース、こっちが正解のようだ。上の大きな岩溝を登ってチョックストーン
を超えた個所で、岩角にスリングをかけてピッチを切った。ルートミスしたために
ロープが重くなり、10m先のビレーポイントまで行けない。
我々がもたもたしているうちに、脇の岩稜をリッジ通しに追い越していった若い2
人のパーテイーがあった。後続の別の2人にも追いつかれた。この方たちは京都の
人で岳樺のホームページで我々のレポートを読んで頂いているとのこと。
7月の北岳バットレスでクニさんの写真が載ったので、顔を知っているらしい。
3ピッチめは平凡なルートで終了した。クライミングに関しては1ピッチ目が
やや核心、2,3ピッチ目は非常にやさしいルートであった。前穂までに10m程
度の下降がありここで懸垂のためにロープを使った。
14時35分前穂岳山頂に到着。3,4のコルから3時間35分を要した。
4人で固い握手をして記念撮影。続いて到着した京都のお二人を入れて6人で
もう1回記念撮影をして楽しんだ。天気も恵まれ、視界も良好、心ゆくまで山頂の
景色を楽しんだ。岳沢ヒュッテでは生ビールで乾杯。脱水気味の体に最初の一口が
染み込んでいくのがわかる、おいしいビールだった。
13日5時起床、6時30分出発、8時に上高地に下山。
帰りも順調に車を飛ばして、途中小渕沢の温泉で汗を流し13時に韮崎にもどり
STEPを少し見学してから、仲間を駅に送った。
4感想
アプローチに半日、2日めに横尾〜岳沢まで13時間行動で抜け、3日目下山。
満足のバリエーション山行を楽しめた。結果的には台風の直撃はなかったものの、い
い判断だったと考える。今回は小屋泊まりだったものの、事前の計画が不十分ですこ
し過剰装備だった。滝谷をやる場合には、不要なものは稜線にデポしようと考えてい
たが、今回は縦走になったので、相当な装備食料を持って歩くことになった。
前穂北尾根に関しては、クライミングというよりも、体力とルートファインデイン
グなど山の総合力が必要なルートである。今回の核心は3峰のロープを使った3ピッ
チではなく、4峰の脆い岩場と涸沢側のトラバースだったと思う。
今回はやむなく滝谷を逃したので、来年の目標にしようと皆で話し合った。
杉@韮崎
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