白馬岳/主稜

どんぐり山の会/薄田俊治、FCC/小林宏


<山行日> 2000年3月11日(土)<記録> 薄田俊治



 薄田俊治@どんぐりです。

 白馬主稜に行って来たので報告します。


行 程  4/15 八王子駅14:00ー二俣18:30

     4/16 二俣6:00ー猿倉8:00ー白馬尻10:00〜13:00ー八峰下15:00

     4/17 八峰下5:30ー三峰手前10:15ー白馬尻14:00ー猿倉15:00ー二俣16:00
 15日が雨との情報に17日にわざわざ有休を取って出掛けることにしました。 白馬主稜は、3年前から同メンバーで計画していたのですが、なかなか実現できず、 やっと今回計画を実施することができました。

 15日は、天気が悪いので、早めに二俣まで行って16日の朝早く出発予定でいた のに2:30に起きてみると雨が雪に変わり、周囲は5cm位積もっており再度シュラフに 潜り込む。

4:30に再度起きると雪は、ちらつく程度になったので準備して6:00に出発。 二俣には、パラグライダーの仕事をしていた頃よく使っていた村営の露天風呂があ り、そこのビニール屋根の下にテントを張り快適に一夜を過ごす。

 二俣の発電所の先に車止めのバリケードに鍵が掛かっていてそこより先は4/30迄 は車で入れません。(要確認)除雪は、猿倉の手前1kmくらいまでは、終わってい ます。積雪は、猿倉で3mくらいは有ったでしょうか。

 恥ずかしい話なのですが白馬は、二人とも今回が初めてでガスで視界が効かないの で大雪渓の出合がわからずもたもたしているうちテントが一張り有り、テントにいた大 学生にここが林道の終点で大雪渓の入り口であることを教えてもらう。

 視界は、20〜30m位しか効かないので手探り状態で大雪渓を詰める。右側に白 馬沢と思われる大きな沢が出会ったので白馬尻に着いたとは思ったが確信が持てない 状態であちこち動いてみるが夏には有る小屋は分解撤去して今は無いのでガスが晴れ るまで暫くツエルトを被ることにする。

 ザックを抱き枕にして寝ているとポカポカしてきたので外を覗くとガスが晴れて視 界が効いてきたので出発することにする。主稜のほぼ末端から取り付く。最初は緩や かな台地状でしたが徐々に傾斜が増してくる。すね位まで潜る程度でした。14:00位から 徐々にガスが濃くなり、15:00前には雪が降り出す。

 八峰の少し下の大きな岩の下で急な雪面を二人分テラス状に切りツエルトを張る。午 前2時位まで雪が降っていてツエルトの脇にたまった雪で体を圧迫される。  3:30起床。雪はやみ、快晴。ラジオの天気予報では夕方までは好天を告げているので 5:30スタート。妙高方面からの日の出がきれいだ。前日の雪と、夜に降った雪で急な斜 面は膝上までのラッセルとなる。

 少し登るとすぐに八峰となり、そこからが本格的なナイフリッジのスタートとなりま した。特に六峰の登りは傾斜がきつく新雪で股下位のラッセルとなり、閉口する。六峰 を越したくらいから黒部側からガスが湧き出し、三峰の手前でホワイトアウト状態とな り、雪庇の端っこがわからなくなり危険なので暫く様子を見ることにする。

 それから、雪も少し混じるようになり、時間も10:15と頂上までの標高差を考えるとこ のまま天候が変わらないと帰りのトレースも消えてヤバイので断腸の思いで引き返すこ とにする。

 が、しかし、下りだして40分くらいするとガスが切れだし、杓子から小蓮華のピー クまではっきり見えだした。

 神様は、我々の行動を見ながら天気を変えたのではと考えるほどでした。 日が当たり出すと一気に気温が上がり、アイゼンに雪が団子状態となり、怖い思いをし ながら下る。

 帰りの林道で除雪で出来た雪壁とアスファルト道路との間の隙間に生えた蕗のとうを 摘んで家族のおみやげとする。

 二俣では閉店間際の露天風呂につかり汗を流す。

来年の4月に再度挑戦の予定です。


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