一ノ倉沢/冬季登攀注意事項(1)


(情報提供)ARIアルパインクラブ/有持真人



 入山の時期が早く、積雪の少ない場合は、テールリッジのスラブが無雪期とは 比べ物にならないほど嫌らしくなります。

 雪がある程度積もっていて、比較的安定している場合は、状態にもよりますが、 衝立沢をつめて中央綾基部まで登ることもできます。ここは雪崩れる危険がある ので正確な判断が必要です。

 去年の12月上旬に入山したときは、雪が異常に多く指導センターの所からラッ セルになり、一ノ倉沢出会からは深いところで腰ぐらいのラッセルで、テールリッ ジまでかなり時間がかかりました。

 中央綾基部からの下降ですが、雪の状態によっては烏帽子スラブを下降している パーティもいますが、ここは絶対に下降しないでください。

 天気の良い日などは、烏帽子の大氷柱が崩壊して雪崩れてきます。以前も巻き込 まれそうになったパーティを見たことがあります。

 とにかく厳冬期の一ノ倉沢は雪崩れの巣になっていますから、降雪中などは入山 しない方が無難だと思います。(これは、条件次第ですが・・・。)



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