谷川岳/一ノ倉沢/一ノ沢、二ノ沢中間綾〜東尾根
<谷川岳/一ノ倉沢/一ノ沢、二ノ沢中間綾〜東尾根>
積雪期の登攀
(情報提供)ARIアルパインクラブ/有持真人
(中間綾〜東尾根登攀に際しての注意事項)
1 天神平〜一ノ倉沢出会間の雪崩
上部に雪庇がある場所が多く、気温の高い時は要注意。
2 小コル〜核心部までの急登り
力のあるパーティならノーザイルで行けるが、かなり急な箇所もあり、雪がゆるんでいると、かなり悪
くなる。
ザイルを使う時は、ビレーポイントはブッシュでとれるが、登攀距離が長いのでかなり時間がかかって
しまい、天候が良ければ、時間をかければかけるほど、東尾根に抜けてからの雪壁の雪質が悪くなる。
3 核心部
ザイルを使えば特に問題は無いが、ナイフエッジの通過は、ランニングがとれないので慎重に。
4 東尾根上部
かなり大きな雪庇が張り出しており、視界のあまり無いときには、注意していないと踏み抜く可能性が
ある。危ないと思ったら、アンザイレンした方が無難である。
5 第1岩峰
支点もしっかりしており、直登した方が楽しい。しかし、ザックが重いと1ムーブが苦しいかもしれな
い。
6 国境稜線直下
急な雪壁なので、雪がゆるんでいると、かなり悪く感じる時もある。そんな時は、迷わずにザイルを出
そう。
東尾根は登攀者が多いので、雪庇の切り崩しをする機会は、ほとんどないのが残念である。
気温が高い場合には、雪庇の崩壊による雪崩に注意。
6 その他
東尾根なら、雪綾初心者でも、しっかりしたリーダーと一緒であれば、十分に雪綾を楽しむ事ができます。
初心者の場合は、リーダーに命を預けるのですから、状況判断や、ザイルワークなどしっかりとできるリ
ーダーに連れていってもらいましょう。怖いと言ってもザイルを出してくれない人には、くれぐれも付いて
いかないように。初級ルートと言っても、滑落すればまず助かりません。念のため・・・・・。
中間綾〜東尾根は、中級者以上におすすめします。初心者がいれば、ザイルを使う回数が多くなり、コー
スタイムの2倍以上はかかるでしょう。
谷川岳の一ノ倉沢周辺の危険地区は、4月中旬から入山規制により、5月中旬まで入山禁止になるので、
登攀する場合は、注意してください。
東尾根、中間綾〜東尾根は、手軽で楽しいルートですので、まだ登攀したことのない人は1度、行って見
て下さい。
7 参考図書 冬季クライミング/白山書房 p188-191
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