(99.11.24)槍ヶ岳/北鎌尾根

「単独登山者をさがしています」

  1999年11月20日から23日までの予定で、長野県大町市七倉から入山し、
北鎌尾根から槍ヶ岳経由で穂高岳に向かったまま行方がわからなくなった男性を捜索
しています。

○北鎌尾根、硫黄尾根、槍・穂高岳周辺に入山される方、または上記日程で入山され
た方の協力をお願いします。
○特に最後の確認日の状況から、湯俣〜千天出合〜北鎌沢出合〜北鎌尾根〜槍ヶ岳間。
○落ちている装備や、目撃情報ありましたらお知らせください。

◎行方不明者「池 學さん」男性(51歳)
身長165cm 体重63s ガッシリ型

               

*服装と主な装備
・ヤッケ・オーバーパンツ(赤)
・上着(紺と白の大きな格子柄のカッターシャツ)
・ズボン(グレーのツィード)
・帽子(黒混じりの赤)
・スパイク付き防寒長靴(青)
・運動靴(雪のない所は使用している可能性大)
・ザック(濃い緑と紫のコンビ)
・テント(黄色のゴアライト)
・ピッケル
・尻皮
・背負子(使用している可能性有)

◎確認されている当時の行動
1999年11月20日(土)[晴] 大町市七倉→湯俣(テント泊)
1999年11月21日(日)[晴] 湯俣
(7:00AMに水俣川より北鎌尾根に向かうと思われる池氏を確認)→以後消息不明

連絡先:RCC神奈川遭難対策連絡事務所
東京事務所(電話/Fax 兼用)042-324-0180(鈴木真一方)(電子メール)ye4s-szk@asahi-net.or.jp
                           03-3228-8852(上記勤務先)
豊田事務所(電話)0565-88-5972(鈴木俊六方)
          (Fax) 0565-80-9578
長野大町警察署(地域課)電話0261-22-0110

1999年12月18日  RCC神奈川/長野県大町警察署


RCC神奈川の鈴木です。 当会の会員池学の捜索に関しましていろいろご協力いただきありがとう ございました。 9/18早朝、やっと遺体を発見することができました。 発見場所は槍の直下、岩小屋沢右俣の上部、稜線から約600mの所でした。 この連休に捜索ため、会員・友人計14名で入山しました。しかし、天気が 非常に悪く、9/16の午後3時頃、頂上から霧の切れ間に岩小屋沢右俣の上 部に散乱物を発見したのですが、すぐに霧で覆われ、場所を特定する事が できませんでした。 9/17は月曜まで職場を休める5名を残して、私を含む9名が下山し、残っ た5名が、天気が多少回復した夕方、双眼鏡で場所を確定、翌9/18の早朝 から捜索を開始し、二名が稜線から下降したところ上記場所の散乱物が池 であることを確認しました。槍の頂上で無線連絡のため、待機しているメ ンバーにこのことを伝え、このメンバーが槍ヶ岳山荘の公衆電話から6時 59分、一時帰宅した我々に発見の第一報の連絡を行いました。 現場のメンバー4人は池の遺体を二つのザックに収納し、担いで槍の穂先 を登り、槍ヶ岳山荘に搬送しました。これから先現地のメンバーは横尾 まで担いでおろすつもりでしたが、大町警察署からの指示で、ここからヘリ で大町警察署まで移送することとなり、1名が遺体と共にヘリにのり、後の 4人は槍沢を下降しました。 遺体は大町警察署に12時30分頃到着し、その後検死が行われました。 死因は遺体の状況から診断するまでもないのですが、墜落による全身打撲 でした。 遺体の腐乱状態がひどいので、親しい友人家族に見守られながら、9/19 午前中に大町で火葬を行った後、大町市内の会場を借り簡単に発見状況の 報告と併せた故人とのお別れ会をもち、その後遺骨は10ヶ月ぶりに原村の 自宅に戻りました。 いろいろお世話になりました。本来であればお会いしてお礼を言わなければ ならないのですが、取り急ぎメールで失礼いたします。 それでは後日文書でまとめた報告を作成しお送りしたいと思っています。 どうもありがとうございました。 有持様の関連でお世話になった方にもご連絡のほど宜しくお願いします。                     RCC神奈川  鈴木真一

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