小川山の事故報告への修正、及び事故に関連して思うこと |
小川山の事故に関して、うちの会の者が何名か、当日現場で救助等に参加した関係で その後、事故者の会の方から、うちの代表者にご連絡を頂いたようです。 伝え聞いた話によりますと、 「ガクリョウ会」とか、「大宮ガクリョウ会」とかそのような名前の会であるようで す。
田舎者ゆえ、関東圏の山岳会の名前はほとんど存じ上げませんので、 まったく正確さを欠く情報です。一応報告しますが、間違いの場合は お許し下さい。
ついでに、事故の翌日、小川山で見たこと、感じたこと報告します。
事故の日の夜、私達は、現場にいた者の報告を聞き、 登攀禁止の危機が回避されたことに、ほっと胸をなでおろしていました。 そして、酔って騒ぎながらも、クライミングの危険について話し合い、 自分たちの日ごろの悪行の数々を反省し、あらためて安全なクライミングを 誓って、眠りについたのでした。
そして、翌日のこと。U峰南面にて。 レッドポイントの陶酔にひたりながら、懸垂で降りてきた「セレクション」取付き辺 り。 そこには、そんないい気分を吹き飛ばす光景が・・・。
セレクションに左から取付いている3人パーティー。 トップが1本目のボルトの後、テラスに向かってトラバースしてるのだが、 足はガクガク、手はプルプル、体は岩にぴったり貼り付いてしまって、 動けなくなっている。もう、いつ落ちてもおかしくない!そこで落ちたら 100%グランドだ。
でも、なんとか必死に手を伸ばし、ボルトにヌンチャクを掛け、 それをつかんで事無きを得た。
その時、下で見ていたリーダーと思しき年配の方が 「おい、こら、A0するな!」 (そうゆう問題じゃないだろ!) さらに、フォローの二人も同様にガクガクプルプル、そのうち一人は ロープを次のヌンチャクにクリップしてもらってないので、 やっぱり落ちたらグランドです。
まあ、このパーティーは何とか無事にここを抜けることができましたが、 「昨日に引き続きまた事故、村の我慢も限界に・・・」なんて事が 頭によぎって背筋が寒くなる思いでした。
このような方々は、前日、危険を理由にもう少しで小川山が閉ざされてしまうところ だった事、 そのような危機的な状態を、安全に努めることを条件に何とか村に譲歩してもらっ て、今日がある事を いったいどのように考えているのでしょうかね。
このような危ない人達はどこにでもいまして、今まではわりと他人事と考えてきまし た。 でも、他人事で済ましていては、私達は本当にかけがえの無い宝物を失いかねないの だ、 ということ思い知らされた出来事でした。
じゃあ、どうすればいいの?なんて聞かれたりすると・・・ やっぱり無力ですね、私達は。
文章がまとまってなくて、すみません。 ただ、このような事をきっかけに、問題をあらためて認識して、 できれば少しでも多くの人の心に留めてもらうことが出来ればと思い、 このようなこと書いてしまいました。
小川山に限らず、岩場はいつまでも大切にしたいですから。
生意気なことを書いたかもしれません。 起こってしまった事故について、どうこう言っているのではありません。
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。