キリマンジャロを実感/全盲・視覚障害の英少女ら事実上の登頂

 9月2日ヨハネスブルグ発、共同通信によるとアフリカや英国の全盲を含む視力・視覚 障害者9人が2日、ケニヤとタンザニアの国境にあるアフリカ大陸最高峰キリマンジャ ロ(5,895メートル)山頂まで250メートルのギルマンズ・ポイントに到達した。

 ガイド役として同行した英国の非政府組織(NGO)サイト・セーバーズ・インターナショ ナルのナイロビ事務所への連絡で分かった。

 雪が解けるなどして危険なため登頂は目前で断念したが、隊員の英国人少年バイロン ・クック君(15)は「心も体も全てこの山にテストされた気持ち。ここまで来ること が出来てうれしい」と感激の様子だったという。

 9人は14〜24歳。いずれも同山の登山計画が決まるまで登山経験は無かった。最年少 で、色覚障害の英国人少女デボラ・ランガンさんは、水泳などで身体を鍛えて登山に 臨んだという。ケニア、ウガンダ、タンザニアから参加したアフリカ人隊員6人はほ とんどが全盲という。

 五日間の登山中、夜間に零下15度まで下がる低い気温や高山病に悩まされ、ガイド役 で付き添った11人もうち、断念はわずか二人だったという。登山の様子は、同組織が インターネットで細かく伝えた。

★ http://www.kilimanjaro.org.uk

(朝日新聞 9月3日 夕刊)

 ACHP編集部


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