石の人必携!『小川山/御岳/三峰/ボルダー図集』 |
ボルダリングのみのガイドブックは、今まで有りそうで無かったですね。ボルダーは 岩場のトポの巻末にちょっと紹介されているくらいでした。今回刊行された『小川山 御岳 三峰 ボルダー図集』は、収録エリアのボルダーを大系化した初めての本で はないでしょうか。グレードシステムは独自の「級/段式」を採用。御岳の『忍者返 し』と小川山の『エイハブ船長』が、ともに1級の基準となっています。フランス式 やUSグレードとの比較表もあるので迷うことは無いでしょう。また自分が登ったボ ルダールートが何級・何段か分かれば比較しやすいでしょう。
グレードの解説以外にも、各エリアの歴史や特徴、高難度ルートの初登者リスト、ア プローチや詳細なエリアマップ等、初心者にも分かりやすく解説されています。欲を 言えば高難度課題のムーブの解説も欲しい所ですね。何度トライしても解決できない プロブレムに対し、ちょっとしたヒントでも良いのですが...。まあ自分の技量を カバーする本ではないので、無い物ねだりということでしょうか?
収録されている課題は3エリア合計で800以上。アフタークライミングにみんなでわ いわいトライするも良し、マット担いで一人静かに岩と対峙するのも良し。 これからインドアからアウトドアにチャレンジしようとする、『石の人』必携の書です。
『小川山 御岳 三峰 ボルダー図集』 室井登喜男編 1999年5月30日初版発行 定価950円(税別)
購入は全国の有名登山用具店にて 小川山の金峰山荘のレジ脇にも置いてあります。
(ACHP編集部)