登山道整備あり方は 信州山岳環境研究会が論議

県や山小屋経営者などでつくる「信州山岳環境保全のあり方研究会」は六日、県庁で
八回目の会合を開き、新たなテーマとして登山道整備のあり方の論議に入った。管理
主体があいまいになっている各地の登山道について、だれがどのように整備していく
べきかを中心に話し合い、来年夏ごろまでに結論をまとめる。

県環境自然保護課によると、登山道は一般的に管理主体が不明確で、災害で崩れた場
合などは山小屋関係者や行政などが協力して補修しているのが実情。会議では、現状
の路線を整理し、管理主体を明確にすべきだとの意見の一方、「(民間など)管理主
体がはっきりすると、行政が支援しにくくなるのではないか」(山小屋経営者)との
声も出た。

自然特性を踏まえない登山道の「過剰整備」の問題や、外国人登山者の増加に対応し
た案内板整備の必要性も課題に上った。

これまで山小屋のし尿処理を論議してきた研究会は五月、今後十年をめどに地下に浸
透させる方法をやめる方針を盛り込んだ第一次報告書をまとめた。この日は追加報告
として、山小屋トイレの適正な維持管理を行うため、チップ制が普及した段階で、将
来的に完全有料制を検討していくことなども確認した。(11月7日 信濃毎日新聞)

ACHP編集部

★ お知らせへ戻る ★ INDEXへ戻る