立山・黒部アルペンルート早期開業へ意見交換

立山・黒部アルペンルートの早期開業に向けた関係機関の意見交換会が三十日、県民
会館で開かれた。平成十五年からアルペンルート扇沢−室堂間の開業がこれまでの四
月二十日から十日間早まることを踏まえ、観光客の安全確保や自然環境保全への対策
をテーマに出席者が討論した。

環境省や富山森林管理署、県自然保護課、立山町、県警山岳警備隊、アルペンルート
で旅客輸送を行う立山黒部貫光と関西電力のほか、自然保護団体、山岳団体、観光団
体などから代表者計二十四人が出席した。

立山黒部貫光が、四月十日から同二十日の全線開通までの規制について説明。室堂
ターミナル周辺にロープで囲んだ約二ヘクタールのエリアを設けて観光客の散策範囲
を限定し、スキー、スノーボード、キャンプも禁止する。

自然保護団体の富山雷鳥研究会から「散策エリアとライチョウの縄張りが重なるとこ
ろがあり、再検討してほしい」と要望があったほか、「吹雪など天候急変時の対応は
大丈夫か」などの意見が出た。立山黒部貫光は「職員四人でエリアを監視し、観光客
の安全には万全を期す」と説明し、スキーなどの禁止については「事前の周知徹底を
図り、理解を求めたい」とした。

早期開業の十日間で、室堂三千五百人(宿泊三百五十人)、扇沢−黒部平間一千人の
計四千五百人の観光客が見込まれている。(10月31日 北日本新聞)

ACHP編集部

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