バイオトイレ、来月から実験 大雪山系

【上川、新得】道は登山客の増加による山岳部のし尿対策として六月から、大雪山国
立公園のトムラウシ登山口(十勝管内新得町)と沼の原登山口(上川管内上川町)の
二カ所に、水を使わず微生物でし尿を分解するトイレを一棟ずつ設置、二カ年計画で
実証試験を行う。

使われるのは、旭川市内の環境機器販売の正和電工(橘井敏弘社長)の製作したバイ
オトイレ。高さ二・七メートル、外観はログハウス風で、中には小便器と大便器が仕
切りを設けて一基ずつある。

バイオトイレでは、微生物がし尿を分解するために、おがくずを温め、スクリューで
おがくずをかくはんする必要がある。設置場所は水も電源もないが、沼の原登山口で
は、おがくずをかくはんするモーターの電源として、太陽光発電システムを採用。ト
ムラウシ登山口では電気を使わずに、用を済ませた人が便器のそばにあるペダルをこ
いでおがくずをかくはんする方式を採用する。し尿処理能力ともに一日で最大百人
分。事業費は一千九百万円。

道は、今年、来年のともに六月中旬から九月中旬にかけて、登山者に開放し、臭気や
処理性能などを調べる。 (5月16日 北海道新聞)

ACHP編集部

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