環境省は七日までに、本年度から新潟県妙高高原町と妙高村の上信越高原国立公園の
一部約二千六百ヘクタールを、スノーモービルなどの乗り入れ規制地域に指定する方
針を決めた。国特別天然記念物のライチョウなどの生息環境を保全する目的。六月に
開く国の中央環境審議会に公園計画変更を諮問、正式決定する考えだ。
規制区域は、同町の県道笹ケ峰小谷線北側の妙高山、火打山、焼山山ろく一帯の主に
国有林。ライチョウが生息する山頂付近の特別保護地区は今も乗り入れを禁じている
が、監視の徹底や騒音の影響防止に向け、禁止地域の拡大が必要―としている。同省
妙高高原自然保護官事務所によると、一帯には例年、三月下旬から五月上旬にかけ
て、長野県を含む各地から延べ百二十―百三十台のスノーモービルが乗り入れてい
る。九六年ごろから台数が増え、特別保護地区への乗り入れも確認されているとい
う。
全国の国立公園では、スノーモービル、オフロード車、モーターボートなどの乗り入
れ規制地域に十五公園の三十地区が指定されている。
今回はほかに、現在特例扱いとしている黒姫高原(上水内郡信濃町)の夏季リフト運
行などを正式に認める方針。
同省は、公園計画変更について五月末まで意見を募集している。郵送かファクス、電
子メールで同省自然環境局国立公園課(電話03・5521・8278)へ。(5月
8日 信濃毎日新聞)
ACHP編集部
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