涸沢に春 山小屋へ荷揚げ作業 |
北アルプス穂高連峰を間近に望む標高二、三〇〇メートルの涸沢で十七日午前、雪に 埋もれている山小屋の掘り出しと民間ヘリコプターによる物資の荷上げ作業が始まっ た。 里は暖冬で春が早かったが、涸沢の残雪は例年より多め。涸沢ヒュッテ周辺では、深 い所で約八メートルある。午前九時十分すぎに上高地から次々とヘリで入山した涸沢 ヒュッテの従業員二十二人は、強風とみぞれの悪天候の中、小型除雪機やスコップを 使って、汗だくで雪を掘り進めた。 この日の涸沢カールは雲で覆われ、残雪がべったり張り付いた冬山の表情。「今年は 大陸からの黄砂が多く残雪が汚い。二十七日の営業開始に向けて作業は順調に進みそ う」と涸沢ヒュッテ社長の山口孝さん(54)。北アルプスでは、涸沢に続き、穂高 連峰や槍ケ岳の各山小屋でも順次、小屋開け作業が始まる。 例年より多い残雪と悪天候に苦労しながら、小型除雪機やスコップで山小屋を掘り出 す従業員ら=17日午前10時20分、北アルプス涸沢(4月17日 信濃毎日新聞) ACHP編集部