岩手山頂(2、038メートル)をゴールに健脚を競う西根町の岩手山登山マラソン
全国大会(同実行委主催、西根町、岩手日報社など共催)の実行委員会議は21日
夜、同町民センターで開かれ、当面山頂コースを使わない方針を決めた。火山活動の
長期化、景気低迷に伴う協賛スポンサーの減少が響き、決断を下した。国内でも数少
ない本格的な山岳レースだけに、出場者からは惜しむ声も上がりそうだ。
同大会はこれまで11回行われ、町を代表する一大イベント。山頂コース(距離1
6.4キロ、標高差1766メートル)など3コースを使用。例年7月下旬に開催さ
れ、県内外から1000人を超える出場者がある。
火山活動活発化に伴う入山規制が始まった1998年から山頂コース使用を見合わせ
ていたが、昨夏の入山規制一部緩和に合わせて4大会ぶりに復活。同コースには20
1人が出場、179人が頂を極めた。
一方、過去11回のうち、山頂にゴールできたのは4回だけ。天候に左右されやす
く、運営面で苦労を強いられるほか、同コース使用のために200万円近い費用が掛
かっていた。
当分、火山活動の終息が見込めないほか、景気が落ち込む中、大会運営を支えてきた
協賛スポンサーに迷惑を掛けられない―と判断。しばらくの間、山頂コース使用を見
合わせ、焼走り(距離10キロ)、まきば(同4.5キロ)の2コースでの開催を決
めた。大会名も「岩手山焼走りマラソン全国大会」に変更する。
大会長を務める工藤勝治町長は「自然が相手なのでリスクが大きく、これまでも天候
に左右されてきた。経済情勢も大きく落ち込んでおり、山頂コース使用は予算的にも
厳しく、やむを得ず決断した」と説明している。(2月22日 岩手日報)
ACHP編集部
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