スノーモービル隊ネットワーク化

 一月に岩木山でスキーヤー二人が巻き込まれ死亡した雪崩事故で、救助にボラン
ティアで参加した岩木町のスノーモービル愛好家らが、津軽地区での山岳遭難発生時
に備えたスノーモービル救助隊のネットワークづくりを進めている。これまで、救助
作業でのスノーモービル出動に際しては、個人所有者のボランティアなどにその都度
依頼してきたのが実情だが、ネットワーク化を図ることで、より迅速な救助作業が期
待できる。

救助隊の組織化に取り組んでいるのは、弘前市国吉郵便局長で岩木町在住の鶴ケ谷慶
市さん(54)。雪崩で死亡した黒滝静一さん=当時(60)=が元郵便局員だったとあっ
て、「大好きな岩木山で、同じ郵便局に勤めた先輩が亡くなったというのが、残念で
ならなかった」という無念さが、組織づくりの原動力となった。

鶴ケ谷さんによると、一月十九日の遭難では計十八台のスノーモービルが出動。自衛
隊の雪上車などとともに現場に向かい、救助作業に尽力した。

現在、鶴ケ谷さんは組織化に向け、津軽地域を中心に仲間ら四十人ほどに口コミで呼
び掛けており、「岩木山に限らず、八甲田なども視野に入れながら活動したい」と話
している。

弘前署の木田春和地域官は「雪崩の遭難救助は一刻を争う。ネットワーク化ができれ
ば、より迅速な救助活動が可能になると思う」と期待を寄せている。鶴ケ谷さんの連
絡先は電話0172-82-2005、ファクス同82-5545へ。

※写真は山岳遭難救助で威力を発揮するスノーモービル。ネットワーク化で迅速な人
命救助に期待がかかる (2月17日 東奥日報)

ACHP編集部

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