北アルプス・上高地（南安曇郡安曇村）に通じる県道上高地公園線の新しい「釜上ト
ンネル」（仮称）が四日、貫通し、現場で建設業者主催の記念式典が開かれた。一九
九九年に同県道・釜トンネル上高地側出口付近で起きた土砂崩落現場をう回する新ト
ンネルで、八月上旬に完成、開通する見通しだ。

新トンネルは、崩落現場を復旧した県が昨年二月、「今後も崩落で被害を受ける可能
性がある」と判断して建設に着手。同県道の上高地側から掘削して崩落現場の東側を
通り、釜トンネル内に合流する長さ六百九十メートル、高さ四・七メートル、幅七
メートルで二車線。総事業費は約二十二億円の見込み。県は、開通後も当面は従来通
り、信号機による交互通行とする予定という。

式典には、県や上高地の関係者ら約六十人が出席。鏡開きなどで祝った。藤沢繁雄・
上高地区長は「安全で安心できる道ができ、こんなにうれしいことはない。道は広く
なるが、これまで通りマイカー規制を続けて観光客を迎えたい」と話していた。(２
月５日　信濃毎日新）

ＡＣＨＰ編集部