高1滑落、木に5時間 携帯で救助求める |
教師と共に携帯で救助求め 手稲山で山スキー 2日午後4時半ごろ、札幌市西区西野の手稲山東側の山ろくで「高校の山岳部員が山 スキーで滑落し、木の枝に引っかかって動けない」と119番通報があった。札幌西 署員や札幌市消防局の山岳隊員らが計60人態勢で捜索、通報から約5時間半後、滑 落していた私立尚志学園高校(同市豊平区)1年の山下広樹君(16)と、現場で付 き添っていた山岳部顧問の八塚桃雄教諭(51)を救助した。2人に目立ったけがや 衰弱はなく、深夜、帰宅した。 同署などによると、入山したのは同校山岳部員の男子生徒3人と教諭1人の計4人。 山下君が滑落したため教諭が現場に残り、生徒2人が先に下山していた。 教諭と山下君は携帯電話を持っていたが、電波状態が悪く、捜索隊の携帯電話とは連 絡はほとんど取れなかった。逆に市街地にある学校や同署の電話とは比較的つながり やすく、同校職員からは2人の携帯電話に計8回つながった。「けがはないか」と問 いかけると、山下君が「先生が励ましてくれていて、元気です」と答えてきたとい う。 捜索隊は、2人の位置を知るのに、ふもとの学校などを介して間接的に情報を得るし かなかったうえ、日没になったこともあって、捜索は難航した。 札幌市消防局によると、山下君は急斜面を約40メートル滑落して、木にひっかかっ たという。(2/3 北海道新聞) ACHP編集部