夏山のけが最多53人 中高年遭難も65人に

県内の今年の夏山(七―八月)の遭難でけがをした人は五十三人に上り、昨年同期よ
り四人増えて過去最多だったことが四日、県警地域課のまとめで分かった。四十歳以
上の中高年遭難者も過去最多の六十五人だった。

まとめだと、この二カ月間の遭難は七十四件、七十七人。ともに一九五四(昭和二十
九)年に統計を取り始めて以来最悪だった昨年の七十五件、八十人に次いで二番目に
多かった。遭難者の内訳は死者九人(前年同期比六人減)、行方不明者一人(同一人
増)、無事救出十四人(同二人減)など。

遭難者の年代別では、中高年者が全体の84%を占めた。最高齢は八十一歳の男性
で、七月二十二日、北アルプス・前穂高岳で滑落死した。

原因別だと、「転落・滑落」が五十三件で最多。次いで「病気・疲労」十二件、「落
石」五件、「道に迷う」三件―などとなっている。

携帯電話による救助要請は二十六件(同二件増)あり、これまでで最も多かった。

中高年者の遭難の増加について、同課は「体力や技術の過信、無理な登山日程が原因
ではないか」とみている。(9月5日 信濃毎日新聞)

ACHP編集部

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