夏山登山で県警が注意呼びかけ

夏山シーズンを迎え、県内の山々は登山客でにぎわっているが、心配されるのが中高
年の遭難事故だ。4日には、北アルプスの剱岳(標高2998メートル)で60歳代
の男女2人が滑落死した。お盆休暇には、さらに入山者が増えるとみられ、県警地域
課は、登山時の心構えをまとめたパンフレットを作製し、「気象情報に注意し、体力
に合った登山をしてほしい」と呼びかけている。

同課によると、最近の登山ブームで、登山技術や経験がないまま山に入り、事故にな
るケースも多いという。

このため、(1)自分の体力や技術に応じた山を選ぶ(2)登山計画書を警察署に提
出する(3)道に迷った時は引き返す(4)気象判断を的確にする−−などの注意事
項を掲載したパンフレット約1千部を作製した。

各署や登山口などで配布しているほか、県警のホームページで残雪状況などの夏山情
報とともに、パンフレットの内容も公開している。

昨年7月1日〜8月31日の夏山期間中は59件の事故が発生し、51人が負傷、4
人が亡くなっており、県警が「遭難多発警報」を出す事態になった。特に40歳以上
の遭難者が37人と約6割を占め、死者も3人いた。

今年は期間中の5日までに24件の事故が発生し、25人が負傷、2人が死亡してい
る。死亡事故は今月4日に相次いで起きた。剱岳の通称「カニの横ばい」(2900
メートル)で、北九州市の女性(63)が下山中に足を踏み外し、剱沢(1620
メートル)付近でも名古屋市の男性(62)が滑落した。いずれも岩場で足を滑らせ
たのが原因だったという。(8/7 asahi.com 富山版)

ACHP編集部

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