中央道上野原IC以東6車線化へ 県が調査

ゴールデンウイークが始まる。中央自動車道は帰省や行楽客らの車で混雑が予想され
る。渋滞解消を目指す県は今年度、上野原インターチェンジ(IC)以東の6車線化
実現に向けた調査をする。

この方面の路線のほとんどは東京都や神奈川県内だが、両都県には6車線化を進めよ
うという動きはない。県は渋滞状況を分析・公表し、機運を盛り上げたいという。

中央道では95年から、上野原IC|大月ジャンクション(JCT)間(21キロ)
で6車線化が進められており、02年度中に完了する予定。日本道路公団は、完成す
れば年末年始などの際の渋滞はほぼ解消されるとし、上野原IC以東の6車線化の計
画は立てていない。

しかし、県は渋滞解消には、通行量の多い上野原IC以東についても6車線化が必要
との立場だ。同公団によると、大月JCT〜上野原IC間上下線の1日あたりの交通
量5万台強(99年度)に対し、八王子IC〜高井戸IC間は同約12万台(同)に
上る。

内閣府が21日に発表した道路に関する世論調査の結果では、高速道路の拡充につい
て「必要ない」(47%)との回答が、「必要ある」(37%)を上回った。しか
し、県高速道路推進課は「中央道の拡幅は多くの利用者が望んでいるはず」と見る。

県は99年から上野原IC以東の6車線化を国に要望してきたが、今のところ、実現
の見通しはない。その大きな理由に東京都や神奈川県など近隣自治体の関心が低いこ
とを挙げる。

上野原IC以東の路線は、山梨県部分は約1キロだけで、残りは東京都や神奈川県を
通る。しかし、6車線化について、両都県とも「検討したことはない」という。両都
県も入っている「中央道建設推進委員会」で、この問題が話し合われたこともない。

県は、両都県が無関心なのは6車線化のメリットを理解していないからだと見てい
る。そこで、具体的なデータを示すことなどで必要性を訴えることにした。

調査は、高井戸ICから勝沼、都留両ICの交通量や渋滞状況について実施する。ま
た、6車線に広げた高速道路を研究し、拡幅効果の検証などもする。調査結果は国や
東京都、神奈川県などに知らせる。

県高速道路推進課は「まずは、拡幅の必要性を知ってもらうことから始める」として
いる。(5/1 asahi.com 山梨版)

ACHP編集部

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