自転車にもスパイクタイヤ

ピンがタイヤに埋め込まれた自転車用スパイクタイヤ=札幌市中央区北2西24の
「サイクル小野サッポロ」で 自転車用のスパイクタイヤが人気だ。商品化されて2
年目だが、身近な交通手段の自転車が、雪道でも乗れることがウケているようだ。自
動車と違って、自転車のスパイクタイヤに法的な規制はないが、凍結した路面で滑っ
て転ぶ姿も見かけられる。道警は「過信は禁物。安全を心がけて」と呼びかけてい
る。

自転車用スパイクタイヤは、自転車販売会社「カクイチ」(帯広市)が昨年、タイヤ
メーカー「井上ゴム」(名古屋市)と協力して、全国で初めて商品開発した。

カクイチによると、以前から溝の深い冬タイヤを販売。路面がシャーベット状ならば
有効だったが、アイスバーンでは制動効果が低かった。利用者からの要望でスパイク
ピンを埋め込んだところ、好評だったため、商品化した。同社はこの冬、昨冬の2倍
近い3000本を用意した。昨冬は26インチ用だけだったが、この冬は24インチ
用もそろえた。道内だけでなく、東北地方からも注文や問い合わせがあるという。

この冬は他社も生産や販売に乗り出した。自転車卸売業「和田商会」(札幌市豊平
区)も、神戸市のタイヤメーカーから2000本を仕入れて販売を始め、順調な売れ
行きという。

札幌市中央区の自転車小売店「サイクル小野サッポロ」では、1セット(2本)1万
3000円で販売し、11月以降に約10セットが売れた。買い求めるのは主婦や新
聞配達員などが多いという。この冬からスパイクタイヤを着けた同区の理髪店経営浜
田衛さん(70)は「ブレーキが利くし、横滑りしないのがいい」と話す。

しかし、雪道の自転車は不安定で危険がつきまとうと、道警では指摘する。

道警交通企画課によると、スパイクタイヤを装着していたかどうかは不明だが、雪道
で自転車が車と衝突した事故は、道内で昨年11月―今年3月の間に、42件が発生
し、死者2人、重傷者8人が出た。ブレーキが利かず、車と交差点で出合い頭に衝突
したケースが多いという。また、後ろから歩行者にぶつかって転倒させるケースもあ
り、被害届も出ている。

同課は「路面状況に適したタイヤを着けることは大切だが、やはり冬の路面は危な
い。スパイクタイヤを過信せず、車や歩行者に十分注意をして欲しい」と呼びかけて
いる。(12/25 asahi.com 北海道版)

南アルプス方面の氷結した林道のアプローチで使えそうですね!

ACHP編集部

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