ミレニアム記念 小杉の青江さん、北10山制覇

西暦二〇〇〇年のミレニアムを記念し、小杉町太閤山一の会社員青江豊二さん(5
6)が、登山口から頂上までの標高差が二千メートル前後ある北アルプス高山への単
独・日帰り登頂に挑み、二十三日の大喰岳(標高3101メートル、岐阜県)登頂で
目標の十山制覇を達成した。山頂に立った際の感動を満喫するため標高差にこだわ
り、通常なら一泊二日を要するルートも一日で踏破してきた。青江さんは「死を覚悟
した時もあったが、今思えば楽しかった。さらに標高差のある山に登りたい」と話し
ている。

標高差にこだわったのは、一九九六年、西暦と標高が同じ富山、岐阜両県境の寺地山
(同1996メートル)に登頂した際、登山口からの標高差が千メートルほどで感動
が乏しかったのがきっかけ。仕事で連休が取れないため、一般的なコースで通常なら
登頂して帰宅するまで一泊二日以上かかるのを、二十四時間以内に短縮することにし
た。

中でも白山(同2702メートル)は、三度目の挑戦で登頂した。六月五日は、立ち
込めたガスで視界が悪く山頂まで八百メートルを残し撤退。二回目の七月三十一日
は、フェーン現象の影響で体が引きずられるほどの強風に見舞われ、2255メート
ル地点で断念した。

二十年以上の登山歴を持つ青江さんは、呉羽山の向こうに立山連峰を眺望できる小高
い丘に自宅を建てるほどの山好きだ。初心者には「二上山(高岡市、274メート
ル)などの里山から始めた方が本当の自然に親しむことが出来る。基礎体力が大切な
のと同じです」とアドバイスする。

 青江さんが登頂したのは次の10山(カッコ内は標高と登頂日)
〈1〉朝日岳(2418メートル、6月29日)
〈2〉剣岳(2998メートル、7月17日)
〈3〉白山(2702メートル、8月30日)
〈4〉笠ヶ岳(2898メートル、9月2日)
〈5〉槍ヶ岳(3180メートル、9月15日)
〈6〉奥穂高岳(3190メートル、9月27日)
〈7〉ジャンダルム(3163メートル、10月4日)
〈8〉涸沢岳(3103メートル、10月9日)
〈9〉前穂高岳(3090メートル、10月17日)
〈10〉大喰岳(3101メートル、10月23日)

(10月25日 Yomiuri On-Line 北陸版)

ACHP編集部

★ お知らせへ戻る ★ INDEXへ戻る