◆ 日本勤労者山岳連盟会長が谷川岳で滑落
群馬県水上町の谷川岳(1、977メートル)一ノ倉沢の滝沢で、日本勤労者山岳連
盟会長の吉尾弘さん(62)=千葉県 鎌ケ谷市西道野辺=が滑落したと、13日午
後9時50分ごろ、同連盟が群馬県警に届け出た。県警などによると、吉尾さんは約
40メートル滑落し、仲間2人とザイルでつながったままだという。14日朝から、
県警ヘリや谷川岳警備隊などが救助に向かった。
県警によると、吉尾さんは11日に同連盟の仲間2人と2日間の予定で入山した。1
4日午前の捜索では、現場付近にガス がかかり3人の様子は分からないという。警
備隊員らは吹雪のため、近くの小屋で天候の回復を待っている。
同連盟によると、吉尾さんは1950年代に谷川岳一ノ倉沢滝沢を初登はん。65
年には全日本合同隊長としてヨーロッパアルプスのベッターホルン北壁、ドリュー北
壁を登り、岩山登山の第一人者とされる。(3月14日 asahi.com 13:32)
◆谷川岳一ノ倉沢で男性が滑落、宙づりに
十三日午後六時ごろ、群馬県水上町の谷川岳一ノ倉沢の滝沢リッジ付近で、絶壁を登
はん中の千葉県鎌ヶ谷市西道野辺、日本勤労者山岳連盟会長、無職吉尾弘さん(62
)が約四十メートル滑落したと、一緒に登っていた東京都北区堀船、会社員大江徳厚
さん(49)、千葉県大網白里町大網、診療所専務理事中台寿さん(47)の二人か
ら、所属する同山岳連盟に携帯電話で連絡があった。三人はザイルでつながっており
、吉尾さんは宙づりの状態で、大江さんら二人は岩かげにビバークしているという。
大江さんらは約二十メートル下で宙づりとなっている吉尾さんに声を掛けている。滑
落直後は返事があったが、その後、返答は聞こえてこないという。
同山岳連盟から通報を受けた群馬県警ヘリが十四日早朝から出動したが、吹雪のため
近づけなかった。このため、県警の谷川岳警備隊員と同山岳連盟の隊員計十二人が救
出に向かっているが、午後一時現在、悪天候のために現場のリッジよりも約一キロ上
方にある「肩ノ小屋」で待機している。
前橋地方気象台によると、谷川岳周辺は十四日夜まで吹雪が続くという。
吉尾さんら三人は十一日早朝から入山、十二日に下山の予定だった。三人は約二十メ
ートル間隔で登はん中で、吉尾さんが先頭で登っていて滑落したという。滝沢リッジ
は切り立った絶壁が続く上級者コース。
吉尾さんは東京都墨田区の出身で登山歴四十六年のベテラン。十九歳で 積雪期の谷
川岳一ノ倉沢初登はんに成功。一九八三年にはネパールのダウラギリ(1)峰北東稜
登山隊の副隊長なども務めた。九六年から同山岳連盟の会長を務めている。(3月14
日YomiuriOn-Line13:30)
■谷川岳一ノ倉沢で勤労者山岳連会長が滑落
2人がザイル確保
群馬、新潟県境にある谷川岳(1、977メートル)の一ノ倉沢滝沢で、日本勤労者
山岳連盟の3人パーティーのうち、同連盟会長で山岳ガイドの吉尾弘さん(62)=
千葉県鎌ケ谷市西道野辺=が滑落したと、13日午後、連盟から群馬県警に届け出が
あった。14日朝から県警ヘリなどが救助に向かったが、悪天候で現場にたどり着け
ず、この日の捜索は午後3時45分で打ち切られた。仲間2人は、吉尾さんの体に結
ばれているザイルを放さずに助けを待っているという。
県警などによると、吉尾さんは11日朝、千葉県大網白里町大網、診療所職員中台寿
さん(47)、東京都北区堀船1丁目、会社員大江徳厚さん(49)とともに、2日
間の予定で入山した。
連盟によると、吉尾さんは1957年、19歳で谷川岳一ノ倉沢滝沢を積雪期初登は
ん。65年に全日本合同隊長として欧州アルプスのドリュー北壁を登り、78年には
ヒマラヤのパビール峰に初登頂し、岩山登山の第一人者とされる。 (3月15日 朝日
新聞 朝刊)
◆ 勤労者山岳会長の救助活動一時中断
日本勤労者山岳連盟会長の吉尾弘さん(62)=千葉県鎌ケ谷市西道野辺=ら男性3
人のパーティが群馬県・谷川岳の一ノ倉沢で滑落した事故で、沼田署は悪天候で現場
に近付けないため14日夕、救助活動を断念。15日早朝から、救助活動を再開する。
調べでは、3人は13日夕に滑落し、2人は自力で岸壁にはい上がったが、吉尾さん
は数十メートルのザイルで宙づり状態になっている。吉尾さんの携帯電話に応答はな
い。残り2人は岸壁でビバークし、無線で無事が確認されている。
吉尾さんらは「滝沢リッジ」と呼ばれる急な岸壁に挟まれた稜線を登っていた時、標
高1700〜1800メートルの地点で数十メートル滑 落したらしい。
吉尾さんは日本山岳界の草分け的存在。1996年から会長を務めている。(2000.0
3.14 MainichiInteractive)
◆谷川岳遭難の吉尾さん収容、死亡確認
群馬県水上町の谷川岳一ノ倉沢の滝沢リッジ付近で十三日、岩を横切る際に滑落した
千葉県鎌ヶ谷市西道野辺、日本勤労者山岳連盟会長吉尾弘さん(62)は、群馬県警
谷川岳警備隊と同連盟会員の救助隊によってヘリコプターでふもとの土合に搬送され
たが、すでに死亡していた。
一方、岩陰にビバークしていた東京都北区堀船、会社員大江徳厚さん(49)と千葉
県大網白里町大網、診療所専務理事中台寿さん(47)の二人も救助隊と合流後、ヘ
リでふもとに運ばれ、病院に収容された。二人とも足などに中程度の凍傷を負ってい
るものの、比較的元気だという。(3月15日 Yomiuri On-Line 16:56)
ACHP編集部