止血法
止 血 法
動脈を切った場合には、心臓の鼓動に合わせて血流が吹き出してくる。もし気ずかずずにいるとほんの少し
の間に大量の出血を招くことになり、致命傷になる場合があるため注意が必要である。
圧迫止血法(最も効果的)
1 静脈
止血は容易で、一度止血すれば、圧迫をとりのぞいても再び出血することはまず無い。
2 動脈
血管の壁が静脈よりも厚く、圧迫によって流れを止めることが難しく、また一応血が固まってふさがっ
ても、その強い圧力のために再び破れることがよくあるために止血を止める時には注意が必要である。
3止血法
@ 傷の上から直接行う。
A 出血している場所に直接、滅菌ガーゼを当ててしっかり押さえれば、約4〜6分で完全に止血できる。
B 以上の方法を3〜4回試しても激しい出血が止まらない場合は、厚く滅菌ガーゼを当てて、包帯をき
つく巻く。
C 直ぐに搬出の必要がある場合は、骨折の要領で副木で患部の手足を固定する。
<注意>
1 末端への血流を止めるほどきつくしてはいけない。
2 爪や皮膚が青く変色する、しびれる、痛みを感じるなどの症状がある時は包帯がきつすぎる。
止血帯による方法(通常は使用しない)
1 欠点
@ 静脈流は完全に止血できるが、動脈流は完全に止血できない。
A 締めつけた部分の神経や筋肉などを永久に不能にしてしまう場合が多い。
2 止血帯が有効な場合
@ ほかのいかなる方法を用いても出血が止まらない場合。
A 手足が切断されて、止血帯によって損傷される組織がない場合だけである。
B 単独登山者が怪我をして、誰も助けてくれる人がいない場合で、出血のために意識を失いそうになり、
他に出血を止める良い手段が無いときには使用する。
3 止血方法
@ バンダナ、三角巾、タオルのようなもので受傷部を包み、その上をしっかりと1回だけしばる。
A 短い棒をこの結び目の上に置き、布の端をもう一度結んで固定し棒をねじる。
B 血が止まったら、それ以上ねじってはいけない。
<注意>
止血帯は使わないにこしたことはない。つかわなかったために手足を失ったり、死に至ることもないわけで
はないが、使ったために手足を失ったり死に至る場合の方がはるかに多い。(米国外科学会外傷委員会の結論)
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