遭難救助(8)/回答<1>
有持です。

 小野寺さん、こんにちは。

 札幌登攀クラブでは、かなり本格的な救助訓練をされているみたいですね。

>問題は@で事故者がハング下に落ちた時どうするか?近くで手頃な支点を作れない
時
>がある。確保者はほとんど
>ギアを持っていないので、その状況で1/3動滑車システムを作りハング脇まで引
き
>上げて…という想定で試しましたが
>ルートがトラバースの場合、ほんの7mのトラバースに落下4mで行なった時、摩
擦
>でびくともしませんでした。
>なにかいい方法はあるでしょうか?アルパインガイド組合ではどういう救助訓練を
し
>ていますか?ガイド1人で2人を連れて行く時、客の1人が負傷+意識不明とかい
ろ
>いろ想定して訓練していると思いますが…もちろんもう1人の客は使い物には
>ならないとして。ガイドは事故をしないとの想定でAの場合しかしていないとか。


 ガイド連盟の救助講習では、基本的にお客を救助するという訓練なので、@の
トップが墜落したときの訓練はありません。
 
 講習内容は、アルパインクライミングホームページのセルフレスキューのページ
に掲載してありますので、一度ご覧下さい。

 それからある程度摩擦があっても、1/7システムならたいていの場合、引き
上げることができます。でも、引き上げるザイルが少しでも岩角にあたっている
と切断の恐れがあるので注意が必要です。

 1/7なら、遭難者を救助者が背負った状態でも一人で楽に引き上げができ
ますので、一度おためし下さい。

  オーバーハングでの救助は、私の自己流ですから、もし実施されるときには、
方法を検討してみて、使えそうでしたらやってみて下さい。

 それと、私は登攀の時には救助セットとして

 ・ 細引き              ×5m
 ・ ウォールフォーラー        ×1
 ・ ブロッカー            ×1
 ・ 滑車(小)            ×1
 ・ マッシャ結び用シュリンゲ     ×3
 ・ 遭難者を背負う時の幅広シュリンゲ ×1
 ・ 環付カラビナ           ×2

 は登攀用具とは別にして、常時携帯しています。

 重量も軽いし、そんなにかさばるものでもないので、この程度は携帯しておい
た方が安心して登攀ができます。 


★ アルパインクライミング/質問コーナーへ戻る ★ INDEXへ戻る