2007、8年ごろからマレーシアの航空券販売市場に大きな変化が現れました。これは(当サイトの別ページで紹介している)AirAsia に代表される格安航空が国内路線と東南アジア路線ではマレーシア航空をしのぐ勢力となり、そして国際路線ではマレーシア航空に並ぶ勢力になってきたからです。こうした情勢を反映して、2009年マレーシア航空もその航空券の仕組みと販売方法を大きく変えました。インターネットでの購入はすでにごく一般的になりました: www.malaysiaairlines.com/my/en/home.aspx
そこで 2009年6月初めに「旅の掲示板」 に書いたものをこの場に再録して、説明としておきます。
以下再録分
マレーシア航空は現在は正規、非正規という分類はもうないですね。航空会社は切符の種類によって料金と条件が大幅に違う料金体系を打ち出しています。代理店で買ったほうが安いという概念はもう当てはまらない場合が多いです。
つまりマレーシア航空が今年打ち出したMHLow、MH basic, MHSmart という切符種類で最安値(従って変更の効かない条件の厳しい)切符であるMHLLow 種の切符を買うのが現時点の最安値で買えるはずです。
今年(09年)4月だったかな、日本航空が就航50周年記念とかで、日本往復全て込みで RM 1350 という格安の航空券を限定発売していました(もう終わった)。これは確かにすごく安い値段でした。 しばらく前にシンガポール航空も日本往復の安い切符を発売していましたが、これはよくある 2人一緒に飛行するという条件付切符でした。しかしこの切符でもRM 1350までは安くなりませんでした。
Mattaフェアーのような限定プロモーションのときでも日本往復は全て込み RM 1200-1300ぐらいが最安値ですよね。よってこの価格辺りが現在の底値だと思われます。
こういう事実関係からいけば、代理店の値段が航空会社の行っているインターネット購買によるプロモーション価格より安くなることはないはずです。日本行きの会社は限定されていますから、10の航空会社が競うというような状況にはなっていません。インタネット発売が一般化した今では、航空会社直接購入よりも代理店の方が安いという時代は終わったといえるでしょう(少なくともマレーシアでは)。
具体的にマレーシア航空のサイトを開いて、現在プロモーション販売している(6月7日まで)、All-Inclusive everyday Low fares キャンペーンで調べてみるのが一番良いと思います。MHLow 種の場合、日本往復切符で最安値は全て込みでRM 1405です。
これより安い会社が果たしてあるのだろうか? 知りたいところです、もし本当にあれば、ご存知の方に、例示してくださるようにおねがいしておきます。
例えば中国の航空会社利用で北京乗り換え、キャセイ航空で香港乗換えなどは、いずれもその乗り換え空港の空港税が往復で加算されるので、全て込み合計で比較する必要があります。
私の判断では、マレーシア航空のMHLow 種が現時点の最安値だと思っています。もちろん航空券は混む時期やさらには曜日で値段がすごく違うので、同期日で比べた場合です。
質問者> できるだけ安いチケットを探しており、今のところ、エアアジアでバンコクまで行って、バンコクから日本往復のチケットを購入することを考えていますが、他にもっとマレーシア発、日本着の往復で、手軽で安いチケットがあればと思いまして。
AirAsiaでバンコクへ行って買う場合の実際の合計金額とマレーシア航空最安値切符と比較すれば、当然マレーシア航空安値切符を買った方が安くなるでしょう。だってバンコクでの滞在費最低1日(その日発の最安航空券を首尾よく買える可能性は低い)、バンコク空港税(往復で2回)、バンコク市内の交通費、食費など、余分な出費が加わるからです。
現実の費用をよく計算してみてください。さらに往路の日程によって、バンコクークアラルンプールのAirAsia 飛行運賃が高くなる可能性もある。往路は日本ーバンコクの日程に合わせるからです。
なおここで対象としているのは、変更ができない種の割引率の高い航空券の場合ですから、いろいろと後で変更することがある方の場合は、事情が違ってきますことを付記しておきます。
以上
旅行代理店・会社のツアーと航空券料金の広告は、多い日少ない日の差はあれ毎日必ず載っています。パッケージツアーが主体ですが、相変わらず各種の中国旅行ツアーが目立ちますね。
そこで航空券料金を見ますと、どの代理店も通常は航空会社名を広告では明記しません。シンガポール航空が直接出すような広告はもちろん別です。そこでどの航空会社かは問い合わせしなければ正確にはわかりませんが、ある程度推量できる路線もあります。例えば日本往復ならマレーシア航空が多く次いでシンガポール航空でしょう
今日の大手代理店の広告から抜き出します。クアラルンプール発着往復で通貨は全てリンギットです。保険や空港税は当然含まれていません。
1人購買の場合
Manila 550, Bali 488, Los Abngels/San Francisco 1988, New York 2100, Frankfurt/Rome/Amsterdam 2148, Vancover 1928
2人一緒に購買時の1人あたりの価格
Bankok 308, Hongkong 699, Taipei 808, Brisbane 1168, Melbourne 1278, Perth 778, Auckland 1848, Seoul 928, Shenzhen 668, Beijing 1058, Shanghai 948, Colombo 1058
4人一緒に購買時の1人あたりの価格
Tokyo 1488 , Nagoya/Fukuoka 1199
この大手代理店は珍しくそれぞれの行き先料金が何人購買の条件かを小さく記号表記していますので、助かります。通常はこういう形式ではなく、単に記号をつけて条件付きです、とだけ小さく書いてある場合が多少ありますが、まったく何も書かずに、広告上からはその航空券条件が全くわからない形式が主流です。
ですから、こういうことを知ってないと広告だけを見て早とちりすることになります。
上の2人または4人一緒に購買時の1人あたりの価格という方式が、この数年圧倒的に主流になりました。これはマレーシアだけのことなのでしょうかね? 非常に不都合なありかたですね。もちろん1人だけでも切符は買えますが、料金ははるかに高くなります。日本行きの航空券広告は、もっぱら4人一緒がほとんどです。1人の場合はどの航空会社でもRM 2000 を超えます。
なぜマレーシアではこの複数同時購入割引がこれほど盛んになってしまったのか、不思議な且つ個人旅行者には使いにくい傾向ですね。
次ぎはシンガポール航空協賛且つ専用と歌った別の広告です。
いずれもクアラルンプール発着で通貨はリンギットです。
Perth 739, Hongkong 709, Beijin 999, Colombo 999, Brisbane 1109, Sydney 1209, Guanzhou 689
2003年9月の航空券価格 複数の航空会社でルートによってそれぞれ違います
目的地 | Bankok | Korea |
Johanes burk |
Hong Kong | Jakarta | London |
Los Angels |
New Zealand | Taipei | Tokyo | |
リンギット | 619 | 1119 | 1789 | 699 | 649 | 1549 | 1809 | 2109 | 849 | 11389 | |
ビジネス |
11社の航空会社の国際便をインターネット販売するとのこと、Austrian Airlines, Malaysian Airlines, Singapore Airlines, Thai Airways, Cathey Pacific, Brunei Airways, Garuda, Chaina Airlines, Qatar airways.
2003年5月の航空券価格: Singapore Airlineのみ
目的地 | Bali | Sydney | Perth | Los Angels | Eoropa | Newzealand | Franfurt | London | |
リンギット | 1,288 | 988 | 1,788 | 1788 | 1,788 | 2108 | 1,788 |
目的地 | Taipei | Bombay | Tokyo/Osaka/Fukuoka | Jakarta | Beijin | Seoul | Bankok | Saigon |
リンギット | 1138 | 1,238 | 608 | 1,038 | 638 | 838 |
目的地 |
Bangkok Jakarta Denpsar |
Hong Kong Gaunchou |
Ho Chi Minh Yangon PhnonPenh | Taipei |
Manila Fuchou |
Colombo Male |
Shangahi Beijin | |
リンギット | 670 | 830 | 880 | 930 | 1030 | 1140 | 1240 |
Tokyo/Osaka/ Fukuoka |
Tokyo Osaka Nagoya |
Sydney Melboune | Dubai | Aukland | Seoul | |
1238 | 1450 | 1550 | 1860 | 2270 | 1290 |
EDEN Tours & Travel 292 Jalan Pudu , KL Tel 03-21454280
など
クラス | London | Istanbul | Paris | Kiev | Moscow | Omsk | |
エコノミー | 1699 | 1699 | 1699 | 1888 | 1799 | 1999 | |
ビジネス | 3666 | 3666 | 3666 | 3666 | 3666 | 3888 |
行き先 | Delhi | Bombay | Bangalore | Hyderabad | Chenai | |
MAS | 1397 | 1397 | 1397 | 1397 | 1380 | |
Indian Airlines | 1158 | 1158 | 1106 | 1106 | 1053 | |
Air India | 1015 | 1015 | 1015 | 998 |
マレーシアでは、ディスカウント国際航空券の販売は完全オープン価格化されてないので小さな市場です。ですからある地域なりビル内にそういう代理店がたくさん集まって軒を並べているところはありません。例えばクアラルンプールのSungei Wang Plazaの3階で、せいぜい4,5軒ほどです、これぐらいの集中度のビルであればいくつかある。その他パッケージに加えて”安い”航空券も宣伝している会社はクアラルンプール内外に散らばっている。上記で紹介した 以外に積極的にディスカウント航空券を宣伝しているのはわずか数社です。
旅行代理店はどこにでもありますが、どの店を選んでも国際航空券はほとんど値段の違いはないでしょう。この意味を説明しておきます:
Y代理店はシンガポール航空専門でマレーシア航空は扱わないとか、W代理店はAir Indiaを積極的に扱っているという面での価格の違いはでてきます。しかし、ある時点におけるマレーシア航空(タイ航空でも何航空でもいい)の東京往復エコノミー割引価格が、B代理店とH代理店で数十リンギットも違うというようなことは起こりません。なぜなら、それらの代理店がマレーシア航空がその時点で提供しているプロモーション運賃をそのまま適用しているだけだからです。だからせいぜい10リンギット内外の小さな価格差でしょう。
あるガイドブックにペナンでは航空券が安いと書かれてますが、大間違いで、取材者の無知をさらけ出しています。ペナンが安いのはペナン発で外国へ直行する便の場合です。しかしペナン発直行便はバンコク行きその他数箇所とものすごく限られており、便数も極小なのです。ほとんどの外国行き便はクアラルンプール乗り換えに成りますから、ペナン発の航空券がクアラルンプール発券より安くなることはありません。
日本人自由旅行者が東南アジア諸国を周遊される場合、その滞在地域が短期間であるならば、日本から航空券を通しで発券した方がクアラルンプールで別に購入するより、下記のように例外はもちろんあるでしょうが、一般的には安くなる場合がでてくるのではないでしょうか。(お盆とか年末などのピークシーズンを除けばです。) 日本での通し発券価格と比べてみて下さい。
但し東南アジアの一部都市間の場合は、クアラルンプールで購入した方が安くなる場合もでてくるかもしれません。インドネシアの小さな航空会社、例 LionAir, カンボジアの航空会社FirstCombodia など全く日本ではお目にかかれない(馴染みない)航空会社が、マレーシアとの間に便を飛ばしています。こういう小航空会社のフライトを利用するとその区間は大航空会社より安くなる場合がでてきます、ただ発着時刻が不便な場合がよくあります。
尚上記で触れた、マレーシアの誇るエコノミー航空会社AirAsiaはインターネット販売ですから、世界中どこからでも事前購買できます。
3月末までマレーシア航空もキャンペーン価格を出しています。日本往復料金はRM1800代後半です。広告する代理店によってはRM1600ぐらいで掲載していますが、これはある種のいんちき広告です、なぜならそれは何人かでいっしょにチケットをまとめて買う場合のみに適用される運賃だからです。1人料金がRM1600を下る料金はマレーシア航空ではありません。タイ航空で3月末までRM1600の半ばぐらいかな。代理店はどこで買おうと料金に違いなし(わずかの違いはもちろんある)。なぜならその料金はマレーシア航空なり、タイ航空がキャンペーン価格として設定している料金だからです。
運賃を計算する時、乗りかえる空港の空港税が広告には掲載されていません。ですからシンガポール航空なら、その表示料金にシンガポール空港の使用税が追加されます。こういうことを頭に置いておかないと、航空券の価格だけで一概に高い安いをきめられません。
マレーシアの新聞などに載る旅行代理店の航空券とパッケージ旅行広告には、あまり良心的とはいえない広告表現がよくあります。 例えばエコノミーで日本への往復航空券がRM1500程度ではとても買えないのですが、次のような表現がよくあります。
といったものです。この価格は4人の大人がまとめてその行き先の航空券を買う場合の1人当りの航空券価格なのです。その他マレーシア航空だとマレーシア人学生とマレーシア人高齢者用の運賃もありますが、そういうことをほとんど歌わずに広告するので、内情を知らない人が見ると随分安いように感じます。
航空券だけでなく、有名なクルーズ会社も同じような非良心的広告表現を常に掲げています。掲げられた料金は、4人乗りキャビンの3人目と4人目の料金なので相当安く感じますが、1人目と2人目の料金は、掲げられた料金のよりはるかに高いのです。つまりグループ4人で1キャビンを占めた場合、平均すればまあまあの料金になるということです。
これの広告方は別に違法ではないのでしょう。だからしょっちゅう載っています、広告を読むにもその読み方を知らなければなりませんね
マレーシアの航空券市場は日本ほどには自由化されていないので、格安航空券ということばが適当かどうかは疑問があるところです。まあそれが間違いとはいいませんが。さらに席だけを売ることを主として宣伝している代理店は、全体から見ればたいへん少ないのです。マレーシアではまだまだパッケージツアーが主流ですね。
こういう基本知識を持ってお探しください。基本的に、同じ航空会社の同条件の切符ならどこの代理店でも価格にたいして違いは出てこないはずです。マレーシアの航空券価格宣伝は、いくつかの制限条件を明記しないかものすごい小字で書くありかたが一般的ですので、単に価格だけを見て判断しないことです。例えばよくあるのが、4人一緒に購買した場合の価格を表示してあります。(これは一見たいへん安い)
マレーシアの航空券市場で一般的な、何々航空会社による、プロモーション、キャンペーン料金の広告を紹介しておきます。この期間中だけの運賃ということです、つまりどの代理店で購入しても基本的にほぼ同一価格です。
シンガポール航空による中高齢者向け(55才以上)の料金広告
2月17日までに予約購買し、旅行期間は3月末までしなければならないという条件、価格はクアラルンプール発着のエコノミ−クラスで、最低2人がいっしょに旅行する場合の1人当り料金
Bali RM573, Brisbane RM1271, London RM1533, Saigon RM751, Tokyo/Osaka/Fukoka RM1083, Johanesburg RM1548, Frankfurt RM1683 などです。
外国人でも買えるとのこと。その他細かな条件は省きました。こういったキャンペーンが時々あり、代理店広告はそれをそのまま載せているだけが多いですね。
少し前のこの掲示板で書きましたように、国際航空券価格のオープン市場化があまり進んでいないマレーシアで、いわゆる”格安航空券”があると仮定すれば、それを入手できる最適の機会(唯一とはいいません)は毎年2回開催されるMATTA国際旅行フェア−の際でしょう。MATTAとはマレーシアの旅行業界が構成する上部団体です。
筆者は情報収集のため毎回これに足を運んでおり、何万人も詰めかけるマレーシア国内最大の旅行フェア−です。そこで提供される商品の大多数はパッケージ旅行で、格安な航空券オンリーの提供はそれに比してぐっと少ないのが普通です。(つまり参加航空会社がこの時期に合わせて、どの社もすべて格安航空券を提供するということではない)。代理店は航空会社のこのプロモーション運賃切符をそのまま販売するだけで、会場のどの代理店でも価格は同じという、マレーシア式です。
今回は3月12日から14日の会期でクアラルンプールで開催されます。マレーシア航空は先日独自のフェア−を開催して航空券オンリーの格安切符を売りまくったので(例、日本往復RM1000など)今回は航空券オンリーに関しては多分提供しないでしょう。シンガポール航空が、今日の広告でその価格を出しています。
エコノミー往復運賃の例:日本各地 RM1403, バリ RM660、シドニーなど RM1373, ロンドン RM1800、 パリ RM2033、 ロサンジェルス RM1853、 香港 RM730などです。
条件は結構厳しいです:2人一緒に旅行(購買)、クアラルンプール発着で5月28日までに出発、その他いくつかの条件付です。
この例のように、あまり条件のつかない素直な30日オープン、1年オープンのような切符を格安で提供することはこの数年ぐっと姿を消しました(皆無ということではない)。替わりに4人一緒だの2人一緒だとかいう、条件の厳しい”格安”が増えました。
クアラルンプールの航空券市場は世界各地への割安な航空券種類でいえば、バンコクで売られているその幅広さにはとても適いません。まあ例外的にAiaAsiaがありますが、これはまだ東南アジア3カ国間に限られていますね。
マレーシア航空が国際便のインターネット事前購買を8月16日から開始しました。その開始として、ヨーロッパ路線、米国路線、オーストリア路線などに期間限定の特別割引運賃を設定しています。マレーシア航空はすでの国内線と一部近隣諸国へのフライトに関しては、すでにインターネット上での事前購買を始めていました。業界筋は、今年11月にこれまでマレーシア航空などの価格設定を枠内で決めていた制度がなくなるので、それを考慮してマレーシア航空はこういうインターネット上のサービスをはじめたのであろう、と推測しています。