「イナイ」をつけてみることにしました。「イナイ」とは、ヘンナ(指甲花)の葉から採った紅で、カンポンのマレー人はこれをマニキュアとして使います。クアラルンプールでこれをしている人はめったに見かけません。
まず、イナイの木から葉だけを取り、サンバルのように石で引きペースト状にします。そして、指とイナイの間に隙間がないように押しつけながら第1関節まで指サックのようにつけます。隙間があると、その部分だけ色がつかずムラになってしまい、きれいに仕上がりません。後はそのまま寝るだけです。
手を動かさないようにして寝なさいと言われましたが、寝相の悪い私は、翌朝気がつくとTシャツまでも赤く染まっていました。最後に指に残ったイナイを水で洗い落とすと、天然のマニキュアの完成です。最初は指の先全体が赤いのであまりきれいではありませんが、日が経つにつれ指の部分のイナイは消えていき、最終的に爪の部分だけが残ります。2週間たった今現在の私のイナイは、指の部分はほんのりと残り、爪は新しい爪が下から生えてきて紅白になっています。
イナイは本来、既婚女性がするものです。しかし未婚女性も着けますし、子供も男女問わずふざけて着けています。「どうして既婚女性が着けるのか?」と聞くと、「きれいだから。未婚女性が着けても構わない。KLに帰ったら、みんなから結婚したのかってきかれるわよ。」
UMに帰ると、民族を問わずイナイは大好評。インド系マレーシア人の友達は粉末のイナイもあると教えてくれました。水で溶いて、着けた後はラップで巻いて寝るのだそうです。
私の投稿に対する、皆さんからのご意見・ご感想をお待ちしています。
英語、マレー語またはローマ字日本語で下のアドレスまでお願いします。