寮での生活 その2

寮のアクティビィティ

UMでは寮ごとにクラブ活動とイベントが行われています。クラブ活動は参加したい人が参加したいときに活動する緩やかなものですが、どれも驚くほど本格的です。11月には寮対抗の試合(インターカレッジ)が行われます。次のようなクラブがあります。

・バトミントン ・サッカー ・ネットボール(女子のみ) ・軽音部

・バスケットボール ・バレーボール ・水泳

・マレーダンス ・モダンダンス ・合唱

ネットボールはマレー人、バレーボールはチャイニーズ、といったようにクラブごとに民族が固まる傾向がありますが、マレーシアで人気のスポーツのバドミントンは混在率が高いです。

私はバトミントンクラブに入りましたが、コーチ(といっても彼女も学生)は元州チャンピョンなうえに、メンバー全員がとても上手で、ついていけずにやめました。

イベントは、タンルンフェスティバル(中秋の名月、チャイニーズのお祭り)やディーパバリフェスティバル(インディアンのお祭り)など各民族を中心としたものや、独立記念祝いのイベントなど時期ごとのものがあります。

その他、1ヶ月に何回かフロアーごとのミーティングがあります。集まる場所がないらしく、廊下に立ったままフロアー長からの注意事項やインフォメーションを聞きます。

 

寮の規則

寮には規則がありますが、基本的には日本のものと変わりません。違う部分を紹介します。( )内は私が付け加えたものです。

服装のきまり

次のような服を身につけてはいけません。

目のやり場のないようなもの

ひざが見える下衣 (ミニスカートやショートパンツのことでしょう)

へそが見える短い丈の上着

袖のないもの (タンクトップやノースリーブ)

透けるもの (シースルー素材のもの)

下品な絵や言葉が入ったもの

宗教対立や、民族感情を駆り立てる絵や言葉が入ったもの

(コタバル訳)

いろいろと書いてありますが、とくにチャイニーズ(もちろん女性)はおもいっきり膝の見えるショートパンツをはいて寮内(部屋以外)を歩いています。この規則はムスリム学生を中心に考慮して作られているものなので、インド系と中国系の学生にとってはちょっとうざったいかも知れません。でもさすがに肩の見えるものは部屋だけで着ていますね。

私はというと、「マレーシア(とくにUM内)で肩と足は出さない。」と決めているのでこの規則を守っているといえます。でも水着は着ます。外国人だからOKかもしれませんが、これがこの国ではいちばん無難であって、そしてちょっとしたマナーなのでは、というのが私の意見です。もちろん部屋に帰ったら即タンクトップとショートパンツに着替えますが…。

余談ですが、UM留学中の日本人学生のなかには日本にいた頃とまったく同じ格好(露出度が高い日本で流行の格好)をしている人がいます。そんなのは彼女たちの勝手ですが、外から見ると目立ちますし、「ちょっと考えたほうがいいんじゃない?」と余計なお世話ながら思ってしまいます。それでいて「寮の人たちとなじめない。」なんて言っているのですから、「あったりまえでしょ、そんな何にも考えていない格好をして歩いているんだから。」と言い返してやりたくなります。もちろん服装だけがその原因ではないでしょうけれど。

こういう人と同じ「日本人」だなんて思われたくないので、はっきり言って迷惑です、個人的には。こんな人ばかりではない、ということをUM日本人留学生のために付け加えておきます。

余談は引き続きもう余談ではなくなっていますが(ついでにこの場を借りて言っておかないと気が済まないのです。)、これは日本人に限ったことではありません。

先日クアラトレンガヌ州にあるプルフンティアン島へ1年半ぶりに行くと「RESPECT OUR CULTURE NO TOPLESS」という看板がそこら中にできているので、何のことやらと思っていると、いるんです、それでもトップレスになっているヨーロピアンが。まったくもって信じられません。マレーシアにイスラム教徒がいることを知っているのか知らないのか、もうちょっと考えて行動してもらいたいです。

一般倫理と規則

1暗い場所、人気のない場所、疑わしい場所で2人きりになってはいけません。

深夜1時以降はどんな場所でも2人きりでいてはいけません。

学生間の交際では節度をわきまえましょう。

他人の邪魔になるグループをつくってはいけません。

ラジオなど音楽機器の音を大きくしすぎてはいけません。

わいせつ要素のあるCDやビデオテープの所持は堅く禁じます。

(コタバル訳)

昼間の暑いときに寝て夕方から行動を開始するマレーシア人大学生にとって、夜の1時はまだまだこれからだぜ、という時間です。なのでカップルにとってもこの時間は屋台で一緒に過ごしている最中であって、思いっきりこの規則の2番目は破られているといっていいでしょう。日本人留学生カップルが1時以降に2人で歩いていたら注意されたという話も聞いたことがあります。

電化製品の使用について

PCやラジオなど電化製品を使用する場合、それぞれ決められた使用料を払わねばなりません。それ以外にもアイロンやポットなど使用禁止のものもあります。過去にそれらが原因の火事が起きたせいで使用禁止になったそうです。

フロアーごとの共同のアイロンとポットがありますが、これらは部屋にあるととても便利なので、私を含め隠し持っている人が結構います。周囲も黙認していますが、年によっては寮長に言いつけにいく人がいるそうです。規則ではこれらの所持がばれてしまうと退寮ですが、実際には取り上げられ罰金を払わされるだけだそうです。

罰金もあります。寮内の喫煙はRM100の罰金です。寮生以外の人を泊めたことがばれてしまうと、1回目はRM50、2回目は退寮です。部屋の扇風機や電気の消し忘れもRM10です。その他書いていたらきりがないほどあります。

 

私の投稿に対する、皆さんからのご意見・ご感想をお待ちしています。

英語、またはローマ字日本語で下のアドレスまでお願いします。

sangatcantik@hotmail.com

日本語でくださる方は、INTRAASIA INFO NET さんのアドレスまでお願いします。

 

98年10月7日掲載