寮生活(コタバルさんの投稿)

今回から2回にわたり、マラヤ大学(Universiti Malaya, UM)の寮とそこでの生活を具体的にご紹介します。UMは、キャンパス内に11棟、キャンパス外に3棟の寮を持っていますが、私自身がキャンパス内に住んでいるということと、キャンパス外の寮についてよく知らない、という2つの理由から、ここではキャンパス内の寮のみを扱います。そして、私が住んでいる寮の話が必然的に多くなってしまうことになりますが、ご了承ください。UMへの留学を考えていらっしゃるかたの参考になればと思います。
 

寮費について

今までRM6だった寮費が今年から一気に2倍に値上がりしました。UMは国立大学ですが、「近年の私立化の波が押し寄せ、UMも私立大学になったので、寮費も値上がりした。」という話を私がマレーシアに来たばかりのころ、よく耳にしました。寮費は寮によって違いますが、今現在では平均してRM11ほどです。この寮費に中に食事代が含まれている場合とそうでない場合があります。たとえば、第7寮は寮費RM10で、食事はオプションとして選べて3食でRM5、第3寮と第4寮は食事代込みでRM13です。なお、「寮の食事」については、留学体験記第1回をご覧ください。
 

寮の設備について

寮の建物は、男子寮、女子寮、男女共通で使う棟の3つと、屋台(gerai)、運動場、駐輪・駐車場、劇場、寮長の家などで構成されています。各棟は橋でつながれていて、共通で使う棟には、TVルーム、ダイニングルーム、オフィス、雑貨屋、寮生会局(寮のイベントなどの管理を中心となってしているところ。日本の学校の「生徒会」みたいなものだと思います。)、など寮の諸機能があります。

男女はお互いにお互いの寮にはいることができません。これがバレてしまうと退寮です。女子寮の入り口には「ここから先は男性の入寮を禁じます。」という注意書きがあります。修理人など男性がどうしても女子寮に入らなくてはいけない場合、あらかじめ、「何月何日、何時ごろにLelaki(男性)が入ってくるので、タオルを巻いて歩いたりしないで下さい。」というような注意書きが貼られる事もあります。

部屋について

寮では基本的に2人で住むことになっていますが、部屋数が足りないため、3人で住んでいるところもあります。それでも寮費は変わりません。

部屋のつくりは寮によって違います。部屋の真ん中に仕切りとしてタンスがついている寮と、カーテンで部屋を仕切っている寮があります。前者の場合、仕切りのタンスは完全に部屋を仕切っているのではなく、3分の1ぐらいあいていて、そこに共同で使う長い机といすが備え付けられています。後者の場合、すべての設備がそれぞれのサイドについていますが、机、椅子、ベッド、棚、コルクボード、洋服ダンスはどの寮も共通して備え付けられています。電話はないので緊急の連絡がとれず、結構不便です。留学生を含め、携帯電話やポケベルを持っている人も何人かいます。部屋の広さは10畳弱です。

余談ですが、先ほど書いたように3人で住む場合、2人分の設備をうまく3人で使わなくてはなりません。「3人暮らし」の友人は話し合いのもと、2人が1つのタンスを共有し、1人は床にマットレスを引いて寝ています。誰がどちらに寝るか決めているところもありますが、先に寝たい人がベッドを取るというところもあります。
寮に住んでいるのは、ほとんどが生徒ですが、講師や院生で家族そろって住んでいる人もいます。
 
98年9月23日掲載