Sepilok オランウータンリハビリテーションセンター


マレーシア観光局発行の薄っぺらなパンフレットをみると サンダカンから25Kmの Sepilok にオランウータンリハビリテーションセンターがあると載っています。それではオランウータンを見に行こうと、翌朝出かけました。

中央市場すぐ横のバス乗り場から出るSepilok行きは出た後なので、バス広場へ行って Sepilok行きバスを尋ね、ぶらぶらしながら気長に待ちます。タクシー代片道RM20を節約するのも楽ではありません。
こうしてバス乗り場の人々を眺めていると、半島部とは違うな、という感を深くします。乗り場裏の波止場からはボートが時折発着しています。フィリピンの島にでも行くそうです。

センター前に止まるバス

さておんぼろバスで50分あまり Sepilokに着きます。舗装道路から狭い木立の道に入ると、Sepilokかなという気がしてきます。オランウータンリハビリテーションセンターはオランウータン保護区にあるので、筆者はセンターがてっきり山の中にあると思って、センター近くの道で降ろしてくれるようバスの運転手に、「Saya nak tengo Orang Utan オランウータンを見たい」と伝えておいたのですが、そんな心配御無用、バスはセンターの真ん前に停まるのです。

静かな森の見物小道

センター木造の瀟洒な建物である。さっそく管理棟に入り、案内を読むと午前の部は9:00 〜 11:00、あれもうすぐ11時だと慌てる。入場料を払って、外国人はRM10、もっとも筆者はマレーシア語で通してたのでマレーシア人料金RM1、木の板で作った森の散策コース内に入る。

入り口筆者のほかに誰もいないので、入り口の木の開き戸(左の写真)を閉める係官に、「Jalan Sendiri 1人で行くの?」 と聞いたら、「Sendiri もちろん」

というのも以前サラワク州のクチンでオランウータンリハビリテーションセンターを訪ねた時、見物客がオランウータンに”からまれた”ことを見ているので,こんな森の中を一人で歩くのはちょっと不気味に感じたのです。

そう、持っていた袋は管理棟の無料ロッカーに預けておきました。注意書きにも書いてありますよ、荷物を持ち込むなと。

散策道(右の写真が散策道)
結局森の中で見たオランウータンは筆者の前をのっそりと歩いていったその1匹だけ。センターの人がオランウータンに食事を与える時間は、朝は10時なのでとっくに終わっていて、そのえさ場には1匹もいません。

誰もいない静か過ぎるちょっと薄暗い森を歩くのは、あまりいい気ではないですな。サルに注意と書かれた立て札があるけど、どうやって注意するの?

一周20分ぐらいで入り口の道に戻る。出会ったオランウータン1匹だけでは少しがっかり。そう、11時15分からオランウータンのビデオ上映と案内に書いてあったが、筆者一人では上映してくれなかったのです。

長い昼休み時間

雨が降りだしそのままずっと管理棟とその隣の食堂で時間をすごす。時折雨のなか地元の人らしきが自家用車で来るぐらいで旅行者はほとんどいない。やっぱり雨季だからなのかな。それとも旅行者は昼休み時間を知っているのかな。
午後の部開園は2時から3時半まで。オランウータンの食事時間は3時です。

管理棟の向こうの木々でオランウータン1匹が遊んでいるのを発見。雨を気にしないのだろうか。バスは1時間に1本やってくる。まあ3時まで待つのも退屈だしと、2時過ぎ待っていたバスが到着したので、それでサンダカンに向かいました。
見たオランウータン2匹だけの、ちょっと寂しいオランウータンリハビリテーションセンター訪問でしたね。


97年11月19日記