ペナンの屋台・大衆食堂料理の味(増補)


ペナンといえばその豊富な屋台・大衆食堂の多さと豊富な種類で知られています。あるメディアはペナンをマレーシアのグルメの首都と呼んでいます。たしかにペナンの屋台と大衆食堂はその呼び名に値する食、大衆食という意味、の選択の多さと適度な値段ですね。

そこでここでその屋台食・大衆食堂食のほんの一例を掲載していきます。屋台と大衆食堂(一般にコーヒーショップと呼ばれるレストランで冷房付きでない所がほとんど)は時には一体化しており、また厳密に食の区別もできません。ですから屋台・大衆食堂料理と一括して呼んでおきます。

Air Hitam地区

ラクサ:ちょっと辛目のスープに麺類をいれたもの、アッサムラクサとかペナンラクサとも呼ぶ
ラクサはペナンの代表的な屋台料理の味です。
Air Itamの極楽寺に行く一方通行の通りとバス通りがT字路に交差する一角の壁際にある屋台。通りを挟んだ前が古ぼけた市場になっている。数十年もその地で商売しているというAir Itamにある有名なラクサLaksa店。1碗 RM2.昼過ぎから夜遅くまで営業。こくのある味と適度な辛さはお勧めです。



Telok Bahang地区

Plut Udangプルッウダン
Telok Bahangの中心部ロータリーに面して数軒屋台が出るが、そこで売っているPlut Udangプルッウダンは美味である。もち米に蝦の身を混ぜたものをバナナの皮でくるみ、焼き鳥風に炭火で焼いたもの。まだ熱いうちに食べると香りが味を引き立たせる。1個60セント。

 

マカリスター通り界隈

炒河粉
Agora HotelとMidtownホテルから20mも離れてなく、マカリスター通りに面した2軒の大衆食堂、新金山と香港茶楼、前の庭に夜間屋台街が立つ(下右写真)。狭い場所に実に30軒ほどの屋台が並び、提供している料理の数はざっとみて50種ほどもある。ここではほとんど全部が中国料理屋台なので、サテー料理も華人屋台である。これだけ種類があれば主な中国大衆料理はほとんど味わえる。炒河粉(下写真)香港豚腸粉、油いためカキ、焼き魚、あひるの皮入りの麺(Pei Fu duck Mee)など試してみるのもいい。

 

この屋台街の周囲にも飲食店が固まっており、ここを基準にして徒歩数分内の路地をはいれば粥料理店、炒河粉店、炒Kuwai Tiou(写真下左)など、またマカリスター通りに並んでナシカンダールの店が1軒、大衆海鮮料理店が数軒ある。


Hokkien Mee(福建麺)
Agora Hotelへいく手前にある新金山と香港茶楼前は夕方から屋台群になり、おお賑わいになりますが、そのAgora Hotelの2.3軒手前の茶店で食べた福建麺です。ペナンでは蝦麺を福建麺と呼ぶそうで、辛いスープにゆでた麺又はビーフン又はその両方をいれ、小さなゆで蝦を加えます(写真下の右)。1碗 RM2.30.

 

ここまでは99年4月20日掲載


Jalan Penagペナン通りを起点にして

Pasembur 鮮魚
ピーナッツソースを使用した魚のサラダみたいなもの。クアラルンプールではほとんど見られない。
チュリア通りに面したホテルHong Pingからペナン通りに向かって左側2本目の路地の角にある西南茶室(大衆食堂店)の前に出る屋台ではPasemburを売っている。中国語で鮮魚と書かれているが日本語の意味とは違う。
1皿 RM2、RM3、RM4なので、値段を言って注文する。茶室店内で食べてもいいし、持ち帰ってもよい。尚店内で食べる場合は飲み物を店で注文するのが礼儀です。

 


ベジタリアンご飯とおかず
Jalan Penangで大きな場所を占める警察署の入り口側に面した道路Lebuh Dickensにあるベジテリアンフードの店 EE Beng Vegetarian Food Centre(中国語で素食飯店)。大きく「齊」と書かれた看板が出ている。昼時の近くのオフィスからの客でいっぱいになる人気の店。さっぱりした味付けの食事を探している方にはお勧めです。昼食時のみこのおかず選びご飯のメニューとなる。

並べられたおかずを白ご飯に載せてもらいその場で会計を済ませてからテーブルで食べる。ご飯とおかず3種でRM2.5ほど。デザートに杏仁豆腐RM1.5もある。飲物は豆乳1杯RM1など。ベジテリアン店なので、店内販売のパオ(饅頭の一種)もベジテリアンパオである。


Teh/Kopi Tarikと Roti Canai
Jalan Penangから Jalan Argyllへ曲がりJalan Transferと交差する近くの空き地で商売しているコピとロティの2軒の屋台。すぐ脇にCaltex ガソリンスタンドがあるので、それが目印。ロティはカレー汁のこくがいい、テータレッかコピタレッを注文すれば、気のいいいインド人のあんちゃんが見事な演技を見せてくれる( ”飲食物の話題” の項目中TEH TARIK テータレッの紹介をご覧ください)。普通のKopi Shopだと店の中で作るのでなかなか目の前で見る機会がないけど,ここは空き地にある屋台なので作り方がよくわかる。

Abdul Hamid Kopi、 Bani Hashyimと屋台に書かれている。
Roti Canai RM0.60,Roti Tulur RM1.20、Kopi/Teh Tarik RM0.70


Char Koay Kak(Fried Carrot Cake)
Jalan Penangはコムター近くでJalan Burmahと交差するが(交差するところは回廊式陸橋になっている)、その交差点から伸びるJalan Burmahを歩き左側1本目の路地 Lorong Macalisterを入った所に茶店が2軒ある。目印は角にあるHong Leong Financeビルです。その前に出る屋台はどれも人気あるが、その一つで女性数人が切り回しているChar Koay Kak専門の屋台です(写真下の2枚)。



おいしそうな煙をあげて料理しているChar Koay Kakは朝食とかちょっとした間食に最適だ。1皿RM1.70から。飲物はどちらかの茶店から注文すればいいのです。朝と午後早い時間のみ営業。


Ice Kacang(Ais kacang)
上記Jalan Burmahをもう少し先に歩くとLai Laiショッピングセンターが左側にあるが、その対面の路地Lorong Swatowには昼前から屋台街が立つ。その中の1軒に有名なIce Kacang屋がある。果物の切り売りと果物ジュース売りも併営している(写真下の2枚)。1杯 RM1.5.果物1切れ RM0.50、ジュース1杯 RM1.20.昼時はたいへん混んでるのでちょっと時間をずらしたほうがいい。

 

その他この周りにあるWantan Mee、Curry Mee、Hukkien Meeなども試してみたい屋台だ。場所はシェラトンホテルの裏通りにあたり、Lorong Huttonからもつながっている。


Teochew Chendolテオチューチェンドール
Jalan Penangをコムター方向に行くと陸橋のある交差点になるが、その手前左側の路地 Lebuh Keng Kweeに出るChendol屋台。ちょうど警察本部の斜め前の路地になる。チェンドル以外に数種の飲物があり、椅子類は全くないので皆立ち食い・飲みです。1杯 RM1.夜は営業していない。

適度な甘さとアズキが冷たさとココナツミルクと相まってなかなかの味。目立たない路地の1画にありながらいつ見ても人だかりがしている有名なチェンドル屋台で、Penang RoadFamous Cendolと書かれている(写真右)。尚この屋台の前にももう1軒のチェンドルとアイスカチャンAis Kacang屋台が出ています。


Jawa Mee ジャワミー
Jalan Penangから曲がって安宿街の多いLebuh Chuliaを歩いて行くと、路地が幾つかありますが、その内の右側の1本Lebuh Carnarvonには生鮮品などの朝市が立ちます。狭い路地に茶店や屋台があるのですが、Lebuh Chuliaを曲がってすぐ右側の茶店Chuan HinのJawa Meeは安くてちょっとピリピリしたカレー味がおいしい。1皿 RM1.70(写真右).その他ワンタンミーも供している。

このLebuh CarnarvonとJalan Penangが交差する一帯に夜間屋台群が出ます。白人バックパッカーのつどうがらんとしたカフェと違って、地元の人たちで遅くまでにぎわっています。Lebuh Chuliaに宿を取ったら、種類様々のおいしいこういう地元屋台料理を是非味わってください。


Sup Ayam/Kambing
Jalan PenangのはずれMalaysia HotelとContinental Hotelの対面に夜間インド系の屋台が数軒出る(写真左)。そのうち1軒がSup Hamedというスープ専門屋台。

羊スープSup Kambing、鶏スープSup Ayam、牛肉スープSup Lembuがそれぞれ1杯 RM2.50、その他いくつかの種類あり。食パン1切れ RM0.20なのでこれを追加すれば、夜食にはもってこいです。
煮込んだ各種スープはこくがあって、少量でも腹に持ちますよ。飲物も注文できます。


Gurney Drive(Pesiaran Gurney)の屋台

  

ジョージタウンからTanjung Tokongへ行く時、Jalan Bagan JermalがJalan Tanjung Tokongに交差するところがロータリーになっているので、その近くでバスを降りればガーニードライブの屋台街はそのロータリーのすぐ横に広がる空き地にあります。目印は階下にMACのある背の高いSun Riseタワービル。

ガーニードライブは海岸線に沿ってジョージタウンへずっと伸びる道路で遊歩道にもなっています(上右の写真)。海岸の水は決してきれいではありませんが、日の落ちる夕方海風に吹かれて散歩するのは気持ちよいところです。尚マレーシアではいつも大体夜7時頃までは明るいのです。
上左の写真は、このガーニードライブに2002年ごろできた高級なショッピングセンターです。豪華に食事したいショッピングに最適でしょう。

Pasembur パセンブー
ガーニードライブはいろんな本でも紹介されているようにペナンで一番有名な屋台街ですが、ここの屋台街に比較的多いのは、RojakとPasemburの屋台。その一つインディアンPasemburの屋台で食べたパセンブー(写真下の2枚)。屋台前に並んだイカ揚げ、蝦揚げ、豆腐揚げ、いも揚げなどから好きなものを選ぶと、それを店の人が細かくきって野菜を載せ、ピーナッツソースを加えて皿で供してくれる。選んだ品によって値段が変わるが、1皿RM4ぐらいはする。

 


Soyabean/curd ソーヤビーン
ガーニドライブの屋台には小型バンの屋台を改造してそこで調理できるようにしているものが多い(写真下の2枚)。その一つに豆乳屋台がある。豆乳(Soyabean Milk)と豆花(Soyabean Curd)という豆乳を凝固したものを売っている。食後のデザートや飲物に最適。1杯どちらもRM0.60という大衆的値段。甘いのがいやなら砂糖類は加えないで、といえばいい。

 


Mua Chee(Ma Zhi)
同所にある小さな屋台でちょっと目立たない。Mua Chee(Ma Zhi)という、軟らかな餅にきな粉みたいなピーナッツ入り砂糖をまぶしたお菓子・デザートを売っている屋台がある。数少ない品でおいしいので人気あるようで、地元紙にも紹介されている。尚これはクアラルンプールなど他所ではまずお目にかかれない 品です。
1パッケージ RM1.50、持ち帰りもできる(写真下の2枚)。

 


99年11月28日に大幅増補掲載


付録 ニョニャレストラン


Hot Wok(熱鍋と中国語でも書かれている)
125 Desa Tanjung , Jalan Tanjung Tokong, 10470 Penang
TeL;04-8990858、 営業時間:ランチ11時から15時、ディナー6時から22時半

ニョニャ料理と地元料理で有名なレストラン。いろんなメディアで紹介されているようだ。
タンジュントコンにあるIsland Plazaショッピングセンターと同じ側に道路1本はさんだショップ店街の1階にある。バス道路からよく見える。

店の外面は古い華人の家を模した作り。レストラン内部は2室に分かれており、いずれもアンティークの調度品が木目の天井と相まって落ちついた雰囲気を出している。壁には昔のペナンの写真や絵画が掲げられている。
人気がいいレストランとの事で、できれば混む時間は割けた方がよい。もちろんニョニャ料理がお勧め。



注:2000年を過ぎてから別の場所に転居したので、この場所にはもうありません。


ペナンのナイトマーケット Pasar Malam

曜日大体の住所
金曜日Lebuh Nipah, Lip sin Garden
土曜日SJK WEn Khai近く、Batu Muang, Jalan Sungai Dua
日曜日Sungai Nibong pesta site carpark, Jalan Tengah, Bayan Baru
月曜日Jalan Relau, Relau Agri station近く
火曜日Tanjung Bungah Integrated Market
水曜日Medan Angsana, Bandar Baru Air Itam
木曜日Lengkok Mashuri, Bayan Baru

2003年7月掲載