州都スレンバン SEREMBANの案内


ヌグリスンビラン州の概論

面積6,645平方Km、人口約80万人の小さな州です、マレー人が過半数を占め、華人が約3割、インド人は数パーセントを占めるのみだが、スレンバン市内では割合目立つ。

ヌグリスンビラン州は正式名をNegri Sembilan Darul Khsusといい、他州にみられないユニークな母系社会を保持している。Darul Khsus自体「ユニークな州」という意味である。15,6世紀に西スマトラ島からミナンカバウ族が現在のヌグリスンビラン州の地に移住してきて、彼らが現在も残る数々の慣習と文化、その代表的なものが母系社会、をこの地にもたらしたのです。ですからスレンバンの州建物に現れているのがミナンカバウ建築なのです。

当時この地は一つの州ではなく、9つの封建世襲領地が緩やかな連合を形成していた。1773年になってようやく一人の統治者の下に治められることになった、それが今日のNegri Sembiranつまり9つの州という州名のいわれです。その後イギリスが3つの地域を侵略統治した時代を経て、現在では州には7つの行政地域がある。

ヌグリスンビラン州はゴム、パームオイル、畜産、果樹などを主体にした農業州ではあるが、Nilai、Senawangなどには日系企業も多い工業団地もある。また州一の観光リゾート地としてポートディクソンが有名。

Seremban スレンバン


州都スレンバンは半島南北高速道路経由でクアラルンプールから60Km離れているだけであり、新空港KLIAからも40Kmの近距離にある。

クアラルンプールとスレンバン間の交通手段

スレンバン行きバスは、2002年までPudu Rayaプドゥラヤバスターミナル9番プラットフォームあたりからでていたが、2003年にクアラルンプール中央郵便局対面あたりのバス停から発車するようになった。時刻表はありませんが頻繁に出ており、スレンバンのバスターミナルTeminal Oneに着く。料金RM4で約1時間。このスレンバンバスターミナルはまだできて数年と新しく、建物自体は上階に駐車場などのある階層構造だが、42個所もあるプラットフォームは地上階だけでわかりやすい。ここからKLIA空港への乗合いバスも発着している。

スレンバンからクアラルンプールへ戻る場合はもっと便利。KL行きレギュラーバス便に加えて、多くの半島南部町発クアラルンプール行きのバスがスレンバンに立ち寄るからで、席が空いてればそれに乗ってもいいのですから。

スレンバンからのバス料金の例
マラッカRM3.80, クランRM4.50、ジョーホールバルRM13.40、バターワースRM19,ジョージタウンRM21.50、KLIA空港 RM3.20(Sepang Omnibusで約1時間)

バスターミナルTerminal One
Terminal Oneターミナルワンは2棟の建物からなり、片方がTerminal Oneバスターミナルで、もう片方が4階建てのTerminal Oneショッピングセンターとなっている。上部が連絡橋でつながっている。

タクシー乗り場
バスターミナルの1Fに中長距離タクシー乗り場がある。一人いくらの定額制ではあるが、バスと違って1台が乗客でフルにならないと出発しないので、使いにくい。

市内、郊外へいく近距離タクシーはバスターミナルの前、ショッピングセンターの前、マラヤ鉄道駅前などで客待ちしている。いずれもメーターなし。KLIA空港へはRM60とのこと。ポートディクソンRM30.別の場所にも中長距離タクシー乗り場がある。

KTMマラヤ鉄道の近郊電車Komuterで行く

クアラルンプール駅からKomuterで最終駅のスレンバン駅で下車又はその逆。乗車時間約1時間半でバスよりずっと長くかかる。運賃 RM 6.00.スレンバン駅はSeremban Parade(下右の写真)のすぐ目の前にある。


左:スレンバン駅の駅碑  中:スレンバン番駅の外観 

スレンバンのホテル

Allson Kelana Resort
PT4388, Jalan Penghulu Cantik, Taman Tasik Seremban
70100 Seremban

Tel:06-7629600, Fax:06-7639218, E-mail:aklana@pd.jaring.my
Superior RM350N(1人) RM370N(2人)、Poolside Room RM360N(1人)RM380N(2人)

市内中心部からタクシーでRM6、徒歩で30分ほど離れた閑静な場所にある。そのため郊外にあるリゾートといった雰囲気。プールが建物より低い位置にあり、階段状の滝から水の流れ落ちる音が涼しい気分を出している。レストランに日本レストランYURI、中国レストランBlossom Courtがある。


エコノミークラスのホテル、もちろん全室エアコンTV付き、は次の3軒のみです。
Carlton Star Hotel
No.47, Jalan Dato Sheikh Ahmad 70000 Seremban
Tel:06-7625336/37, Fax:06-7620040

StandardRM78N、それより多少狭い部屋 RM58N、カード:VMJ、IDD、34室
中国レストラン、ヘルスセンター、カラオケバーがホテル内にテナント入居している

Seri Malaysia
Jalan Sungai Ujung, 70200 Seremban
Tel:06-7644181, Fax:7644179

Standard RM90N, Family RM120N, Card:VMADJ、50室
IDD,レストランあり。バスターミナルから5,6分歩いた中心部から多少離れた小さな丘の上にある。スリマレーシアホテルグループの中ではこじんまりとしたホテルであるが、駐車場は充分大きい。

Seremban Inn
39, Jalan Tuank Munawir, 70000 Seremban
Tel:06-7617777, Fax:06-7637777

Standard RM80N, Deluxe RM110N いずれも1人2人同じ、カード:VMA、50室
IDD,フロントの横がケーキ店兼カフェになっている。できてまだ2年の新しいホテル。周りに飲食店、ショッピングセンター、銀行の多い便利な場所にあり、建物の高さが高いこともありよく目立つ。

尚ターミナル1ショッピングセンターとなりに現在ビジネスホテルを建設中で、99年中にはオープン予定。

ひとこと:
市内にはいくつかの安宿、いずれも旅社という看板を出している、どこも女性の姿が目につき昼間から男たちが出入りしてか極めて老朽化しているので、お勧めしません。上記のエコノミークラスのホテルが適当。

インターネットカフェ

N.S.Internet Library(図書館ではない、単なる名前)
No.13 Jalan Dato Lee Fong Yee, 70000 Seremban
Tel:06-7616846
40台のPCを揃えた最大級のインターネットカフェ。内部もきれいでゆったりしている。
毎日24時間営業で料金 1時間RM4。

その他市内には数箇所のインターネットカフェがあるが、いずれも料金は極めて定額の1時間RM5未満である。

ショッピングセンター

ターミナルワンの2つの建物の1つがショッピングセンターであり、主要テナントととしてActive Lifestyle(元Yaohan)が入居してその約半分を占めている。スレンバンで最大で一番人気あるショッピングセンター、しかしそれでも空き店舗が目立つ。1F(地下)にファーストフードショップが数軒、最上階5Fに書店とシネプレックスがある。右の写真

ついで大きなショッピングセンターはKTM駅前のスレンバンパレード、Parkson Grandデパートが主要テナントとして入居している。
もう一つ紹介すればターミナルワン前、川を挟んだ位置にあるKMプラザ。比較的新しいが小型のショッピングセンター。

食事場所

ターミナルワンショッピングセンター前にある教会と川に挟まれたアーケード歩道を数十メートル歩くと左側にフードコート(屋台の集まった建物)がある。手軽な食事に向いている。
市内にある大衆レストラン(冷房なし)の多くはインド料理店で、ついで中国料理の飲食店(コーヒーショップという)が多い。

見所

市内にある公共の建物などにミナンカバウ建築様式が目立つ(下左の写真で屋根の形に注目してください)、特にヌグリスンビラン州庁舎の敷地内のホール、市庁舎は見事なミナンカバウ建築様式を表している。
中心部から少し高台になったあたりにレイクガーデン(あまりきれいでないが)がありその周囲を歩き、それから中心部にもどるような歩き方がいい。

 

博物館

オープン時間:毎日10時から18時、祝日休館。
博物館は市内の外れ、ちょうど半島南北ハイウエーのSerembanインターチェンジを降りた近くの不便な場所にある。バスターミナルから歩くと30分近くもかかるので、近郊行きバスSepang行きに乗り、博物館近くで降りればよい。道路からミナンカバウ建築の博物館が見える。上右の写真。

敷地内に展示されている主な建物

イスタナアンパンティンギIstana Ampang Tinggi
1861年から69年にかけて当時のスルタン一族が娘の結婚に際して建てた木造の宮殿。その後1930年頃まで世代を継がれて住まれてきたが、次第に使われなくなり、後年博物館用として寄贈されこの地に最終的に移築された。(日本語の説明文が掲げてあるがミスが目立つ)
くぎを1本も使用していないマレー伝統建築、今ではもう見られない珍しい彫刻のパネルと重いスライディング戸などに特徴がある。(下の左写真)

 

ミナンカバウハウス
古い木造のミナンカバウ家屋。上の右写真
99年9月6日掲載、2003年9月一部追加

2005年追記
9月末に Jusco Seremban 2 が新しくオープンしました。
Seremban 2 はスレンバンの町とは、いわば南北ハイウエーを挟んだ反対の位置にある。Juscoは 従来のバスターミナルであるTerminal 1 とこの Jusco Seremban 2  との間に無料往復バスを運行すると発表しています。1時間から1時間半に1本の頻度。