リゾートの並ぶポートディクソンの海岸と灯台を訪ねる


首都圏の人には略称 PD と呼ばれ、よく知られたヌグリスンビラン州の Port Dickson ポートディクソン は、マラッカ海峡に面した小さな港町ですが、訪問客の主対象はそこではなく、その波止場町から海岸線沿を南へ下る国道 5号線に沿った長さ 20Kmほどの一帯です。簡単に紹介すれば、首都圏の日帰りまたは1泊2日程度でできる手軽な海岸リゾート地なのです。

クアラルンプールからスレンバンハイウエー経由で約100Kmほどなので、車があれば簡単に日帰りできる距離ですが、ポートディクソンは日帰りする地というよりも、やはりリゾートに泊ってすごすというスタイルの場所ですね。そのためもあっていくつかのリゾートは滞在型コンドミニアムつまりホリデーアパートメント兼用のスタイルを取っています。また豪華な分譲型コンドミニアムが幾つか海岸沿いに立てられており、首都圏の裕福層が主対象と見られています。

クアラルンプールからスレンバン、ポートディクソンへのバス便

Pos Besar つまり中央郵便局対面の忙しい道路上の発着場から(セントラルマーケットから至近です)、時刻表はありませんが、頻繁に出ているスレンバン行きに乗って、約1時間でスレンバンのバスターミナルに着きます。数社が運行してますがいずれもほぼ同じで、料金RM 4.7 です。そこの28番プラットフォーム付近から20分に一本ほどの割合で出ているポートディクソン行きのローカルバスに乗れば約1時間で着きます運賃 RM 2ぐらい。途中止まらないいわば急行便もあり、これだと運賃 RM 3 で当然早く着く。

スレンバンのバスターミナルは90年代中頃にできたのでそれほど古くなく、プラットフォームがわかりやすくできていますよ。ここからKLIA空港を経由してBanting行きの乗合いバスも発着しています(便数は多くない)。

スレンバンからクアラルンプールへ戻る場合も便利です。レギュラーバス便は頻繁にあるし、数は少ないが半島南部発クアラルンプール行きのバスがスレンバンに立ち寄るのもある。席が空いてればそれに乗ってもいいのですから。

クアラルンプールからポートディクソン直通のバスも2社ほどが運行しており、それなら乗り換えの要はありませんが、これもスレンバンのバスターミナルに行き帰りとも立ち寄ります。このバス会社をResto といい、Port Dikson −Seremban - Kuala Lumpur - Ipoh - Lumut ルートなので、ちょっと時間が不正確で、プラットフォームで待つしかありません。KL発の切符は車内で求める形です。Port dikson-KLの料金は99年当時RM4.9で、約2時間かかります。
2006年時点で、PD-KLバスという会社がスレンバン経由で直通便を運行しています。

Port Dicksonポーチディクソンのバスターミナル

2006年4月に訪れた時、バスターミナルがすっかり新しくなっていました。新造されたと思われます。2階に店舗、事務所、トイレなどがありますが、テナントも少なく当然客も少なくてがらがらに空いています。
右写真は読者のみどりさんからの提供です。

バスターミナルに隣接してタクシーが常駐しており、バスが到着する度に寄ってきて、しきりに勧めます。客引き行為がうるさいぐらいです。

さてポートディクソンのバスターミナルに着いたら、海岸線を走るローカルバスの発車を待ちます。Tanjung Agas / Pasir Panjang と行き先表示されたバスが海岸線をずっと走行するのです。行き先は自分の行きたいリゾート名をいう方法もあります。進行方向の右側に座れば道なりにリゾートが見えます。道路に面しているリゾートもあれば少し海岸線に歩くリゾートもあります。

リゾート滞在でない行楽客向けとして人気ある公共海岸 Telok Kemang  は運賃RM 1.5 で、20分ほどかかります。駐車場の広場が目印。

Tanjung Tuanの灯台

そこからさらに10分弱行くと海岸線に並ぶ最後のリゾートのある地域です。そこはちょうど岬になっている場所です、バスは岬へはいかずそのまま道路を南下していきますから、そこでバスを降りあとは徒歩ということになります。車掌に灯台’Rumah Api'へ行きたいと伝えておいて下さい。降りる場所の目印がよくわからないからです。バス道路から小道を中に入って、上り下りの坂を30分から40分は歩きます。

この岬へ到達するまでに数軒のリゾートがあり、最後のリゾート ”Ilham”(下の最左の写真)を過ぎ、自動車通行禁止の山道(下の左から2番目写真)を歩いて15分で岬の突端にでます。その岬はCape Rachadoという正式名よりも通常 Tanjung Tuanと呼ばれ、マラッカ海峡を航行する船にたいへん重要な灯台が建てられています。岬の丘からは沖を行くタンカーが見えることでしょう。このTanjung Tuan岬一帯だけはマラッカ州に属しており、森林保護区でもあります。



バス道路から歩いて約1時間、疲れますが岬の灯台にたどり着いて、マラッカ海峡を眺めおろす気分はいいものです。(上の写真右2枚)
ポートディクソン中心部へ戻るバスはそのバス道路のバス停で待ちます。1時間に1本程度ですから、気長に待つしかありません。バスが来たら必ず手を挙げること、そうしないと停まりませんよ。

2006年5月一部更新、99年2月17日掲載