マラッカ訪問時に利用できるマレー鉄道駅のある町 Pulau Sebang (Tampin)
【マラッカ訪問時に下車、乗車するマレー鉄道駅のある町タンピンTampin】
観光都市マラッカにはマラヤ鉄道の鉄路が通っていません、つまり鉄道駅はありません。 詳しく言えば鉄道はマラッカ州の一部にをかすめるように施設されているのです。そこでマラヤ鉄道に乗ってシンガポールから北上またはクアラルンプールから南下する旅行者は、マラッカを訪問するためにはTampin駅で下車することになります。もちろんマラヤ鉄道を使わなくても、マラッカとクアラルンプール間には多くの直通バス便、さらにジョーホールバル、シンガポールとの間にもいくつかのも直通バス便がありますから、便利さと速さを望めばバスの方がいいことになります。
さてこのTampin駅はヌグリスンビラン州のTampinにあり、小さな地味な駅舎です。マラヤ鉄道そのものが1日に数本しか運行しないので、普段はひっそりとしており、駅周囲も町中心部から少し離れた静かな一角です。牛が駅舎前の遊園地で昼寝しているぐらいです。尚列車が着く頃には、タクシーが駅前にやって来て客待ちしているはずです。
以上のような紹介文と共にこのタイトルで記事を初掲載したのは15年も前の 2000年のことです。その後2003年に多少更新しましたが、10年以上 Tampin の町は訪れていなかった。
そこで2015年5月に訪れた際の取材と写真を基にして、新しく記事を書いて掲載します。以前の古い記事は、参考のためとして下段に残してあります。
【Pulau Sebang と名称が変わった Tampin の町】
Pulau Sebang という名称と共に Tampin という名称も依然として使われている。つまり名称が混在しているので、両方知っておくべきです。Pulau Sebangはマラッカ州の地名であり、 Tampin はヌグリスンビラン州の地名です。
バス交通
クアラルンプールのTBSバスターミナルから Transnasional バスの Gemas行きが 約2時間弱で着く。 クアラルンプールから Pulau Sebangを経由していくバスはごく少ない。
Pulau Sebangバスターミナルでバスの行き先名から観察: Pulau Sebang との間にバス便を持つ行き先は、Seremban, Kuala Pilah , Gemas , Melaka Sentral です(他にもあるかもしれない)。
左写真:Pulau Sebang (Tampin) バスターミナル、右写真: バスターミナルを出る Melaka Sentral 行きの Panoramaバス
バスターミナルのある坂を下りて、町の中心道路との三叉路を右に曲がる。その道路をまっすぐ歩くと必然的に線路に突き当たる。
その三叉路から線路までゆっくり歩いても10分の距離です。 この中心道路は両側が商店街になっており、鉄路に出くわす20mほど前の道路両脇にガソリンスタンドがある。
左写真:スタンド前あたりから歩いてきた町中心方向を撮った風景、右写真: スタンドの左対面に立っている標識。Stesen Keretapi つまり鉄道駅と書いてある。
バスは鉄路手前で左折して立体交差を渡ってマラッカ市の方へ走行する。駅へ行くには上右写真で指示を書いたように、細い道の方へ曲がります。駅へ立ち寄るようなバス便はありませんよ。
左写真:駅へ至る道に立っている看板。 Pulau Sebang 駅と書いてある。線路の背後の建物はモスクです。
右写真: 駅方向へ曲がらずに線路にあたると、このようにバイク用の立体交差が線路上にできている。
【新造されたマレー鉄道 Pulau Sebang (Tampin) 駅 と完了した複線電化工事】
駅へ続く道はきれいに舗装されたが、いつもながら人気はない(下左の写真)。 数百メートル歩くと、駅舎が目の前に現れる、側面から写した(下右の写真)。ご覧のように旧駅舎を取り払って新造されたモダンな建物です。
左写真: Pulau Sebang (Tampin) 駅の正面入り口です。このように必ず両方の名称が書いてある。
右写真:駅舎の斜め対面に食事処がある。駅利用者の少なさから、あまり商売になっているとは思えない。
左写真:駅玄関を入った場所の写真。駅設備は全て上階にある。つまり線路をまたいだ形の構造となっている。
右写真:駅内の待合室と切符販売窓口: オープン時間は 8時半から14時、 15時から19時。
列車発車近くになると駅員がプラットフォームへ続く通路への柵を開ける。つまり乗客はそれまでプラットフォームへ降りられない。
左写真: 待合室の外れから、プラットフォームを眺めた構図です。周囲は丘陵に囲まれた田舎風景です。
右写真: プラットフォームへ続く通路内の写真。完成したばかりなので、まだピカピカです。 プラットフォームは4番まである。
左写真: プラットフォームの写真。複線電化工事がすっかり完了したことで架線が見えます。しかし運行列車はまだディーゼル機関車がけん引する旧来の列車です。
右写真: 左写真とは逆方向に、駅舎方向を撮った写真です。
Gemas まで複線電化工事は既に終わっている。輸入することになる新型電車がこの線路を走行するまでにあとどれくらいかかるのだろうか? 恐らく現在 KL-Ipoh を運行しているETS ( Electric Train Services) になるはずです。
Pulau Sebang 駅のプラットフォームに立つ行き先表示板
2015年5月14日掲載
2000年に初掲載した 【マラッカ訪問時に下車、乗車するマレー鉄道駅のある町タンピンTampin】 の続き
駅とTampinのバスターミナル間は徒歩で10分ほど離れています。駅舎を背にして右方向、つまりMalaya Cement方向へ数分歩くとバス通りに突き当たります。そこを左方向へ曲がり、商店街のある中心部方向へこのバス通りをずっと歩いていく(下左の写真)。交通信号のある交差点(T字路形でもある)を曲がった所から20メートルほど先に、つまり歩いてきた進行方向から言えば左側入った所にバスターミナルがあります。バスターミナルといってもオンボロな建物ですが、外側には”Perhentian Bas & Taxi Pulau Sebang ”と大きな表示が示されています(下右の写真)。この意味はバスとタクシー乗り場 ということで、建物回りにはタクシーが客待ちしてます。Pulau Sebang とは地名ですね。
ここからマラッカ市内行きだけでなく、SerembanやGemas行きのバスなども発着しています。Transnasionalのクアラルンプール行きの冷房バスもあります。トイレと手荷物預かりもちゃんとあります。マラッカ行きバスなど地方バスはほとんどエアコンなしで時刻表類が一切ありませんので、構内で停車しているバスの行き先を見て乗り込み、発車を待つ形です。不安であれば運転手に確認して下さい。マラッカ市内行きは Tai Lye バスの26番で、運賃 RM2.5 です。40Km以上離れた終点である、マラッカ中心部にある近郊バスターミナルまでAlorGajah経由して乗車時間は1時間半ぐらいかかります。
マラッカからバスで着いてマレー鉄道に乗る人は、バスターミナルからTampin駅までは上記の逆を歩けばいいのです。駅を見つけ出すのは難しいことはありません。道路が線路と交差するすぐ手前の路地を右へ曲がればいいからです。線路と道路の交差地点からも駅が見える距離です。バスがTampin駅を経由していくわけではありませんよ。
尚Tampinの町はマラッカ州のPulau Sebang町と隣接しているので、境界が入り組んでいます、がこれは旅行者にはまったく関係無いことですね。
2003年9月23日更新、2000年4月1日掲載
2012年7月の追記
マレー鉄道の南部路線では複線電化工事が進行中です。そのためTampin駅のすぐ近くで交差する道路が立体交差になった。駅も改造中だが、駅そのものの場所が移動したわけではない。
マラッカ中心部のMelaka Sentral バスターミナルと Tampinのバスターミナル間を運行するバスは写真のような Panorama バスに変わった。この写真はMelaka Sentral バスターミナルで撮った写真です。