服飾とアクセサリー専門の大型ファッションショッピングビル


服飾とアクセサリー類のファッションを専門に販売する巨大なショッピングビルがクアラルンプール中心部の一画に2011年10月下旬にオープンしました。
このビルの名称を Kenaga Wholesale City 、華語名で 何清園批發城、 といいます。

ビルの名称になっている Kenaga は通り名であり、この Jalan Kenaga (クナガ通り)一帯は昔から衣料とアクセサリー専門の卸し店舗街です。地元華人の間では 何清園(ホーチンユン)と呼ばれ、業界人の間では知られた名前だそうです。ですからこの呼称がショッピングセンターの華語名にもなっています。

2009年頃の新聞に載った記事 「マレーシア随一のファション衣料・アクセサリー卸し屋街」

クアラルンプールの中心部に近接した地区に、国内最大のファッション製品卸しビジネスが集まった一画があります: Jalan San Peng にある公共住宅 Sri Selangor アパート とJalan HangTuah にある消防署に挟まれた一画です。  そこにはファッション衣料と身の回り品とアクセサリーを卸売りする店が400店ほど集まっており、靴やバッグやかつらやベルトやマネキンなども売られています。 こういう分野の商売を開きたい人には恐らく何でも見つかるでしょう。 (この一画の中心街ともいえる) Jalan Kenaga 界隈は卸し専門店街として知られています。(通称 何Ho Ching Yuen)

こうしたことにもかかわらず、店舗外側で格安バーゲン品を単品販売している場合も珍しくありません。「 卸しに限る、という方針はこの地区の市場を守っているのです。買い物客に単品売りしたら、小売商売人に悪い前兆となってしまうでしょう。」 マレーシア衣料品卸し業者協会の議長は説明する。 「ベトナムやシンガポールやタイからもバイヤーがこの地にやって来ます。」

この一画の発展に大きく寄与した議長は、「マレーシアにもファッション衣料類の卸し屋が集まった地区を築きたかった」 と語る。その黎明期であった80年代は、この地はならず者の活動の盛んな場所でした。その後年月が過ぎ、ならず者活動もほとんど消えました。

この地区での年商規模は平均して RM 20億になるとのことです、内30%が輸出分で、国内販売分が70%の割合になります。 現在近接地に 12階建ての Kenaga卸しシティービルが建設中 で、2011年には営業できるようになる計画です。このセンターにはテナント用店舗の800区画が設けられます。 Kenaga卸しシティービルが完成すれば、この地区は衣料・アクセサリーの卸しハブとして、バンコクのプラトゥナーム、ジャカルタの Mangga Dua に匹敵するようになると期待されています。


Jalan Kenaga (クナガ通り)及びそれに交差するいくつかの通りにあるほとんどのショップハウスには、服飾かアクセサリー専門の卸し屋がテナント入居しており、その数は軽く数百店舗あります。2000年頃以降この一帯はますます卸し屋街として栄えているようでした。そこで2年あまりの年月をかけて、下左写真の大きなファッション専門ショッピングビルが建設されました。下右写真はその正面玄関です。

 

イントラアジアは工事中から何回も何清園を訪れて完成を待っていました。オープン後の11月中旬に訪れた時点で、ビル内の店舗区画はまだ4分の1程度しかテナント入居していません。こういったことはマレーシアでは珍しくありません。近所の一等地にある有名なBerjaya Times Squareでも、かなりテナントが埋まるまでに2年ほどかかったことを覚えています。

Kenaga Wholesale City では店舗が地下1階と地上 8つの階に入居するかなりの大型ビルです。7階はちょっと高級なフードコートが広い床面積を占めています。街の大衆飲食店よりずっと高い値段であり、高級ショッピングセンターのフードコートという趣です。その上階は駐車場で、地階にも駐車場があります。



ビル名に Wholesale(卸売り)とついているように、何清園自体は本来は卸し売り店街です、しかしこの巨大なショッピングビルを全て卸し売り専門にするのはビジネス効率が悪くなりそうなんでしょう、すでに店を開けているテナントの多くが、 「卸売りも小売もします」 とのお知らせを店頭に貼っています。ただ Borong Sahaja (卸売りだけ)というお知らせを貼った店もあります。

階によって女性ファッション、男性ファッション、アクセサリー類、子供用ファッション、に一応分かれていますが、現時点では混在しているようにも見えます。上はビル内部の写真です。7階以外にも飲食店はありますので、休憩にも困らないでしょう。

ということから、読者の皆さんの中でファッション品をいろいろと探してみよう、という方には Kenaga Wholesale City は訪れてみる価値があるでしょう。場所はBerjaya Times Squareから旧プドゥ刑務所方向に歩いて10数分で到達できる距離です。

交通手段: 高架電車LRT の Hang Tuah 駅またはモノレールのHang Tuah 駅(この2つの駅はいわば上下に隣接しています)を下車して徒歩5分です。
Berjaya Times Square からであれ、Hang Tuah 駅からであれ、この大きなビルははっきりと見えますから、方向がわからないというようなことは起きません。

  

上左写真はKenaga Wholesale City の最上階からHang Tuah 駅方向を撮ったものです。左部分に見える、車がびっしりと駐車している通りのショップハウスはファッション卸し店街です。真ん中上部に青く小さく見えるのが モノレールHang Tuah 駅です。 上右写真はその駅を拡大撮影しました。

2011年11月22日初掲載