デーパバリとサリーのこと


マレーシアの3大民族中、筆者にもっとも縁遠いのがインド人です。もともとインド系自体の数が少ない(人口の8%)ことと、交友関係にインド人がいないこともあって、インド系マレーシア人のことを語るのは苦手です。マレーシアサイトを製作している者として、それではいけないことは分かっているのですけどね。

今回はそこでマレーシアのヒンヅー教徒最大の祝い Deepavali 、今年は10月19日にあたる、とサリーのことを読者といっしょに勉強しましょう。

デーパバリの意味

ヒンヅー陰暦の7番目の月Aipasiの最初の日をDeepavaliといいます。伝統的に又教義上そのお祭りは4日間に渡って祝われ、善の悪魔に対する勝利、喜びによる悲しみの克服、光が闇にうち勝つ、ことの現われをお祝いすることです。それゆえ英語名をThe Festival of Lightというのでしょう。

ヒンヅー教義上では、闇は無知のシンボルであり、その日にオイルランプの光が無知を打ち破って知識を得ることを示すのです。従って、魂は個々人の心を輝かせる光りすなわち知識とみなされます。さらに、Deepavaliはベーダ人の文化の反映でもあります。

ヒンヅー神話では、このお祭りの起源にかんしては幾つもの話があります。マレーシアで一番人気あるのは、悪魔のKing NarakasuranがLord Krishnanとその配偶者Satyabamaによって滅ぼされる話です。

Deepasvaliの神話的意義の違いにかかわらず、その幸運な光のお祭りの裏にある基本教義は、すべての人類が分配といたわりと寛大さの精神を推し進める必要性なのです。

以上は新聞に載っていた記事から訳出したのですが、はっきりいってこんな簡単な紹介では内容がよくわからないと思います。訳した本人もこの程度の知識しかないと言うことです。記事はもっと細かいことも書いてあるのですが、全部訳すのはたいへんなのでこれぐらいにしておきます。

サリーの一口知識

さてインド人の衣服といえばなんといってもサリーSareeが頭に浮かびますね。インドのことは知りませんが、マレーシアのインド人ではこれを日常着にしている人もあり、比率からいえば日本人女性の和服着用率よりずっと高いと思います。Deepavaliのようなヒンヅー祝日なら俄然とサリーの着用が上がります。

この伝統的インド衣装は5千年も前に起源がさかのぼるそうです。サリーのユニークさは、縫っていない布であり、身体の大きさと体型にかかわらずさまざまに伝統的にも現代的にもこのサリーを体に着用つまり、”締める”ことができる点です。別の表現をすれば、サリーは多くの服装と違って、太った女性と痩せた女性、若いものと年とった女性を差別しないのです。

「女性にとってサリー布地の種類とサリーの絞め方は尽きないので、どんな体型の女性でもその人を一番よく見せるのです。」とはインディアン服飾店の専門家。

インド女性にとってサリーを身につけることはファッションと美容を超えているのです。Deepavaliのような祝日を利用してサリーを新調するのは幸運な機会なのです。Deepavaliにサリーを着用するのはシンボル的な衣装の意味合いをもっています、それは善の悪魔の克服を祝う機会であるからです。

インドではそれぞれの地方に、織り方、繊維、デザインの面でその地方独自のサリーがあります。例えば南インドのTamilnadu(マレーシアのインド人の多数派はここ出身) で最も人気あるサリーは、Kanchipuramサリーです。それは伝統的織り技術とデザインを保持しています。Kanchipuramサリーはヒンヅー寺院を訪れる時に身につけることが多いので、ヒンヅー寺院サリーとしても知られています。
サリーの肩にかかる部分の名前をPalluといい、サリー本体とは別々に織ります、そして後でサリー本体に付けられるのです。

伝統的サリーの結び方はその人の出身地のどこによっていろいろかわります。例えばGujerat出身の女性のサリー結びは南インドの女性のそれとはたいへん違うのです。

有名なサリーの名前をいくつか挙げておきます。
Bhandani saree, Paithani saree, Chandiri saree, Chikan saree, baluchar saree, Benares saree, kalamkari saree, patola saree.

以上、新聞に載った記事から抜粋翻訳しました。

下の写真はJalan Msjit India(通り名)のインディアンファッション店と街頭で撮ったものです。残念ながらサリーがなかったので別のインディアン服です、なんでも Lehngaというそうです。でもこういうの着ている人も多いのです。

indian fashion1 indian fashion1 indian fashion3 街頭セールス

男の素朴な疑問ですけど、サリー着ても動きやすいのでしょうか、結び方が複雑なのは女性が自分一人で身につけることできるのでしょうか、体型がかわっても以前こしらえたサリーでも着れるのでしょうか、などわからないことばかりです。

デーパーバリのインド菓子
デーパーバリにつき物の甘い甘いインド菓子は、インド人街で盛んに売られています。名前を挙げると:muruku, athersam, omopudi, pakodas, laddy, salapy, balkuva などだそうです

98年10月18日掲載