マレーシアで味わうインドカレー


マレーシアでインド料理を味わおうなどといいますと、けげんな顔をされる方もいるかもしれません。 インドからマレーシアへの移民は,英国によるゴムプランテーションが始まった19世紀にはじまり、第二次世界大戦後のマレーシア独立までつづきましたから、インド人はマレーシアの主要構成民族になったわけです。
インド人は、マレーシア総人口に占める割合でいえば 25%の華人にはまったく及びませんが、それでも 8%を占めるわけです。これは全人口に対してです。ボルネオ島(サバ州、サラワク州)のようにインド人の比率が非常に少ないところもありますし、半島マレーシアの西海岸側のようにインド人の比率が高い所もあります。ですからクアラルンプールやスランゴール州ではたくさんのマレーシアインド人が住んでいるわけです。

そんなことからクアラルンプールにはたくさんのインド料理大衆レストランが店を開いてます。普通店の名前には何々Restaurant と書いてあるのですが、これをレストランと紹介すると、日本の皆さんが間違った印象をもたれるので、ここではあえて大衆レストラン(食堂よんだ方がもっとぴったりします)としました。

このての大衆レストランは、ほとんどショップハウス( 一階が店舗で上が住居になっている長屋式の建物)の一階に店を開いています。入り口は扉の無いオープン方式で間口の広さが奥間で変わらないのが一般的です。かどの店だと正方形の2辺が開いた形になりますね。 扉がまったくないから当然冷房などありませんが、天井や壁には必ず扇風機がついていて、開店から閉店まで勤勉に働いてます。

こういう大衆レストランで日中の暑いとき、からいインドカレーを食べれば、体の内外から汗がふきでてきますが、冷たいアイスコソン(氷水の意)で口をいやしながら、扇風機の風を顔にうけるとなんともいえない気持ちよさを感じますよ。 バナナの葉っぱに白いご飯と野菜の具がのった Banana Leaf Curry を注文して、サイドオーダーに Ikan (魚の意) か Ayam (鶏肉の意)のカレー煮などをつければ、気分はもうインドです。こういう店なら一食10リンギット( 約500円)もあれば充分です。
マレーシアを訪れた際は是非こんなインディアンカレーの大衆食堂へどうぞ。


バナナリーフで供されるベジテリアンカレー、値段RM 4.50 です(211年4月撮影)